Googleのツールをまとめて利用できるG suite(Google Workspace)をご存じでしょうか?
GmailやGoogleドライブなど複数のツールをまとめて管理し、仕事の効率を上げるのに役立つサービスのひとつです。
今回はそんなG suiteの使い方や料金、無料版と有料版などの違いを詳しくまとめました。
自社のシステムにG suiteを導入しようか検討している方や、メリットを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
G suite(Google Workspace)とは
G suiteはGoogleが提供するサービスで、読み方は「ジースウィート」です。
ただ、2020年にGoogle Workspace(ワークスペース)へ名称変更しており、搭載されている機能もG suiteとは変わっています。
G suite Googleを使えば、ストレージを気にすることなくファイルを保存できるようになり、Googleのサポートを受けることも可能です。
企業全体にインフラとして導入することで、作業の利便性を高められるでしょう。
G suite(Google Workspace)の料金
G suiteは個人向けとビジネス向けの2種類があり、個人向けは無料で使えますが法人向けは月額680円からのサブスクリプション契約が必要です。
提供プランと各種料金は以下の通りです。
プラン | 月額(1ユーザーあたり) | ストレージ | ビデオ会議参加可能人数 |
Business Starter | 680円 | 30GB | 100人 |
Business Standard | 1,360円 | 2TB | 150人 |
Business Plus | 2,040円 | 5TB | 250人 |
Enterprise | 要問い合わせ | 無制限 | 250人 |
G suite(Google Workspace)の機能一覧
具体的にどのような機能が使えるのか、G suiteのすべてのプランで利用できるサービスを一覧でまとめました。
機能 | 詳細 |
Gmail | メールの受送信ができる |
Googleチャット | 組織内でチャットできるサービス |
Googleカレンダー | スケジュール管理と共有 |
Google Meet | 解像度の高いオンライン会議システム |
Googleドライブ | クラウド上でファイルを管理するツール |
Googleドキュメント | 文書の作成・編集・共有ができる |
Googleスプレッドシート | 表の作成・編集・共有ができる |
Google Keep | メモアプリ・音声文字起こしも可能 |
Googleスライド | ブラウザ上でパワーポイント形式の資料を作成・共有できる |
Googleサイト | コーディングの知識がなくてもWebサイトの作成が可能 |
Google Forms | アンケートを取って分析できる |
Google Currents | 組織内でタイムラインや情報を共有できるSNS |
Google Jamboard | 授業やブレインストーミングに活用できるホワイトボード |
上記はどのプランでも共通して使えるようになっており、このほかにエンタープライズプランだけが使えるApp Sheet(コーディングなしでサイト制作できるシステム)や、ビジネススタンダード以上で利用できる Cloud Search(クラウド内の検索機能)などの機能があります。
G suite(Google Workspace)のメリット
G suiteのメリットは共同作業がしやすくなることや端末を問わずアクセスできること、自動アップデート機能があることなどがあります。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
共同作業がしやすい
G suiteは組織単位で導入できるサービスのため、社内のメンバーと共同作業がしやすいメリットがあります。
共有フォルダに入っているエクセルやワードの資料は、実質ひとりしか編集できず同時にファイルをひらくとコピーが保存されたり、最悪破損してしまったりするかもしれません。
G suiteならGoogleスプレッドシートやドキュメント、スライドなどそれぞれクラウド上で同時編集が可能になります。
さらに組織内のメンバーに共有設定をすれば、メールでリンクを送信しなくてもリアルタイムで更新した情報を共有可能です。
導入しやすい
G suiteは価格の安さやGoogleの実績という点で導入しやすいメリットがあります。
価格に関しては個人向けなら無料、法人向けなら1ユーザーあたり月額680円から導入できます。
他と比べても良心的な値段であり、中小規模の企業にとっても始めやすい価格といえるでしょう。
さらにGmailやGoogleカレンダーは個人でも使うことが多い機能ですから、法人向けプランも馴染みやすい仕様であり、万人に使いやすいメリットがあります。
端末を問わずアクセスできる
G suiteは端末を問わずアクセスできるのもいいところです。
それぞれのアプリをスマートフォンに落とせば外出先からもアクセスが可能になり、場所や端末を問わず操作できます。
またそれぞれの情報はクラウドに保存されるため、端末にファイルを保存する必要がなくなり、仕事が属人化するリスクを低減できることもメリットです。
自動アップデート機能がある
G suiteはサブスクリプション契約で、解約しない限りはずっとシステムがアップデートされ続けます。
個別にアップデート作業を行う必要がなく、常に最新機能とセキュリティ対策がなされたツールを利用できるのもいいところです。
G suite(Google Workspace)の使い方
G suiteの使い方は個人、法人などユーザーによってそれぞれ違います。
代表的な利用方法を紹介しますので、参考にしてみてください。
個人ならストレージを増やすために使う
G suiteは個人で利用するのなら無料ではじめられます。
ただ、無料版だと最大15GBまでしかファイルを保存できませんので、それ以上利用するのならG suiteの契約が必要です。
たとえば個人事業主でファイルをクライアントと共有することが多いのなら、月額250円のプランに加入すれば最大100GBまでストレージを増やせます。
法人なら基幹システムとして使う
法人の場合は企業全体に基幹システムとして導入するのがおすすめです。
GmailやGoogleカレンダーは仕事を進めるうえで毎日使うと言っても過言ではないツールなので、他のサービスもあわせてビジネスプランに加入するといいでしょう。
さらに法人プランなら管理者権限が付き、セキュリティ対策も個人プランより精度が高いメリットがあります。
G suiteの無料プランと有料プランの違い
G suiteの個人用アカウントは無料、法人用アカウントは有料です。
機能面の違いが気になる人もいると思いますので、有料版と無料版の違いについてまとめました。
・ストレージ容量
まず、無料プランと有料プランではストレージ容量が違います。
無料プランは最大15GBまでですが、有料プランに申し込むと30GBから料金に応じて無制限まで選択できます。
ビジネスで利用される場合はスプレッドシートやドキュメントを使う回数が増えると思いますので、ストレージ容量はなるべく多いほうがいいでしょう。
まずは30GBのスタンダードから申し込み、必要に応じてプランをアップグレードする方法もおすすめです。
・独自ドメインの有無
法人向けの有料プランを申し込むと独自ドメインを使えるようになります。
無料プランだとgmail.comしか選択肢がありませんが、法人利用なら@以降をカスタマイズできるため、企業としての信頼度が向上するでしょう。
・高水準なセキュリティ対策
法人向け有料プランを選択すると、Googleの最新のセキュリティサポートを受けられるメリットがあります。
たとえば端末内の監視を行うエンドポイントの機能があり、内部の不正行為についてもくまなくチェックできます。
機能面でも、シングルサインオンや二段階認証を設定して情報漏洩のリスクを抑えることが可能です。
・管理者権限の有無
法人向けの有料プランと個人向け無料プランの大きな違いは、管理者権限の有無です。
これは管理者アカウントがユーザーに権限を付与する形になり、システム部門が従業員のアカウント利用範囲を決めるのに適しています。
無料アカウントの場合はフォルダごとの権限を設定できますが、仮に退職者が出た場合にその後もずっとGoogleのファイルにアクセスできてしまうので、コンプライアンス上の問題が発生します。
法人として利用するのなら、管理者権限があるビジネス用プランに申し込むといいでしょう。
・カレンダー共有の範囲
G suiteの無料プランでもGoogleカレンダーは利用できますが、共有できる範囲がことなります。
無料プランの場合、基本的には個人でカレンダーを利用することになるので、関係者のスケジュールは閲覧できません。
一方で法人向け有料プランであれば、組織内のメンバーのスケジュールを閲覧したり、会議に招待したりすることが可能です。
・管理者のサポートサービス
法人向け有料プランは、管理者が24時間365日サポートを受けられるというメリットがあります。
システム上問題が発生したときなど、緊急時にGoogleの窓口に相談できるので、仕事への支障を最低限減らして業務に取り組めるでしょう。
・有料版はGoogle Meetで大人数の会議が可能
G suiteの有料版では、Google Meetを使って大人数で会議を行えます。
オンラインで会社全体の総会をやるときなどに役立ちますので、大人数で集まる場が必要な場合は法人向け有料プランを検討してみてください。
プランごとの参加可能人数は以下のとおりです。
Basic:100名
Business:150名
Enterprise:250名
個人の無料プランでも最大100名まで会議に参加できますが、100名以上の規模になるのならビジネスプランを導入しましょう。
まとめ
今回はG suiteの機能や料金、使い方を中心に紹介しました。
現在はGoogle Workspaceという名前で提供されていますが機能面は大きく変わらず、使いやすさや導入のハードルの低さが人気を集めています。
法人向けプランは月額680円からと比較的安価な値段で始められますので、ぜひ導入を検討してみてください。