「自社サイトへの訪問者はいるけれど、成約に結びつかない。」「せっかくの訪者ともすぐに接点がなくなる。」こんな悩みを抱えていませんか?
そんな方におすすめなのがリターゲティング広告です。
リターゲティング広告を活用すれば、自社サイトの訪問者へ再アプローチによって成約につなげることが可能となります。本記事では、リターゲティング広告の仕組みとメリット・デメリット、効果的な活用のポイントを解説します。
リターゲティング広告とは
リターゲティング広告とは、自社サイトに1度訪れたユーザーに対して、サイトを離れた後も追従して広告配信できる仕組みのこと。リターゲティング広告を使えば、1度接点を持ったユーザーに対し、継続してアプローチすることができます。
リターゲティング広告の仕組み
リターゲティング広告を上手く活用するためには、その仕組みを知ることが大切です。リターゲティング広告は、「追跡用タグの埋め込み⇒ユーザーへのcookie(クッキー)の付与⇒ユーザーのリスト化⇒ユーザーへの広告の配信」、という流れで実行されます。
追跡用のタグの埋め込み
リターゲティング広告を表示させるためには、追跡用のタグを埋め込むことが必要です。タグとは、Webブラウザに対して「どこに何を表示するか」を指示をしたり、ユーザーの動きを元に「広告の計測や解析」を行えるコードのこと。
追跡用のタグをサイトに埋め込むことで、訪れたユーザーにCookieを付与することができます。
ユーザーへのCookie(クッキー)の付与
Cookieとは、ユーザーが過去に訪問したサイトの情報を記録する仕組みのこと。リターゲティング広告は、このCookieの機能で保存された情報を目印に、広告がユーザーを追跡します。
ユーザーのリスト化
リターゲティング広告で重要となるのが、「リスト」の作成です。ここでいうリストとは、自社サイトを訪れ、Cokkieを付与したユーザーの一覧のこと。
このリストは、端末別(PC・スマートフォン・タブレット)、訪問した期間別、性別・年齢別など様々なセグメントに分類することが可能です。「スマートフォンで訪れたユーザーには広告を出さない」「リピートがない高額商品の広告は既存の購入者に配信しない」など、リターゲティング広告の目的によって、リストの作成方法や、リストの特性に応じたアプローチを検討することが一般的です。
ユーザーへの広告の配信
リストごとのアプローチが決まったら、実際にユーザーに対して広告を配信します。自社サイトへの訪問から長い時間が経過した場合の広告は、ユーザーが既に興味や必要性を失っている可能性が否めないため、リターゲティング広告の配信は、訪問から遅くとも3日以内には行うといいでしょう。
リターゲティング広告のメリット・デメリット
ユーザーに継続してアプローチを行うリターゲティング広告。そのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
リターゲティング広告のメリット
リターゲティング広告のメリットとして
- 自社サイトを離脱したユーザーを追える
- 成果につながる可能性が高い
- 費用対効果が高い
ということが挙げられます。
ユーザーが調べものをして自社サイトにたどり着いた場合、その多くは情報収集のために他サイトに移動します。そして他サイトを見る中で自社サイトの記憶は薄れていく…これではせっかくの接点がもったいないもの。リターゲティング広告は、自社サイトを離脱したユーザーを追うことができるので、訪問後も接点を持てることは大きなメリットといえます。
また、ターゲットを絞らないマスマーケティングでは、興味のない人にも情報発信するため、費用が高くなりがちですが、リターゲティング広告なら自社の商品やサービスに興味のある見込み客へのアプローチとなるため、成約率(コンバージョン率)が高くなります。成約率の高さは、成約1件に要する広告費(CPA)の低減に直結します。つまり、費用対効果が高く、その結果、販管費の低減、ひいては利益の確保を見込むことができるのです。
この利益を更なる拡販や商品開発の原資とすることで、自社の新たな展開につなげられるでしょう。
リターゲティング広告のデメリット
リターゲティング広告のデメリットとして挙げられるのが
- 接点のないユーザーを取り込めない
- 緊急性の高いものには不向き
- ブランドイメージを毀損する可能性がある
ということ。
まず、リターゲティング広告は、自社サイトを訪れたことがあるユーザーに対してアプローチをする方法であることから、接点のないユーザーの興味を引いて成約につなげることができません。また、例えばトイレの故障や水道管の破損など、とにかく早い対応が必要なものは、リターゲティング広告が配信されるまでに解決されてしまうので、緊急性の高い案件には不向きです。
さらに、1度は訪問したサイトの商品だとしても、あまり興味がない広告が配信され続けると、「しつこい広告を出す会社だな」と感じるユーザーは多いもの。不快感を抱かせてしまうと、自社のブランドイメージの低下につながるため、注意が必要です。
リターゲティング広告の導入方法
リターゲティング広告を導入するには、広告を配信するプラットフォームと広告携帯の検討をする必要があります。それぞれのポイントについて見ていきましょう。
広告を配信するプラットフォームの検討
まずは、どの様なサイトやサービスに自社のリターゲティング広告を配信するかを検討します。
プラットフォームの例としては、Googleディスプレイネットワーク(YouTube、Gmail等)、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(Yahoo!Japan、Yahoo!知恵袋等)、各種SNS(Twitter、Instagram、Facebook等)などがあります。
プラットフォームを選ぶ際には、自社が狙うユーザー層がどの媒体を良く使用するかという点から検討してください。
広告形態の検討
次に、広告の形態を検討します。広告の形態の代表的なものとしては、Webサイトの広告枠に表示される「ディスプレイ型」、検索エンジンで検索結果のページに表示されるので高い成約率が期待できる「検索広告型」、YouTubeの視聴中などに表示される「動画型」などがあります。
広告携帯の検討をする際も、自社が狙うユーザー層に届きやすい形態を選ぶようにしましょう。
リターゲティング広告の効果を高めるポイント
リターゲティング広告の効果を高めるポイントとして
- サイト訪問の日別にユーザーをリスト化する
- 訪問したページ別にユーザーをリスト化する
- 最適なバナーのサイズを選択する
ということが挙げられます。
サイト訪問の日別にユーザーをリスト化する
自社サイトに訪問したユーザーの購買意欲は、日を追うごとに低下していくもの。そこでおすすめしたいのが、サイト訪問から3日、5日、10日など「期間毎のリスト化」です。このリストをもとに広告配信の頻度や内容を最適化することで、リターゲティング広告の費用対効果を高めることができます。
訪問したページ別にユーザーをリスト化する
同じサイトを訪れたユーザーでも、その目的は様々です。したがって、興味を持っている商品と用途が大きく異なる商品の広告を配信しても成約を得ることができません。リターゲティング広告で成約率を高めるには、訪問したページ毎にリスト化することがおすすめです。
最適なバナーのサイズを選択する
ユーザーに配信できる広告のバナーには、様々なサイズがありますが、実は、このサイズによって表示回数や成約率が大きく変わります。
例えば、サイズが300×250のバナーは表示回数の面で最も多く、これよりも小さいバナーや大きいバナーの表示回数は低下します。その一方で、成約率という面では、300×250もある程度高いものの、160×600や728×90など、極端な縦長・横長のバナーの方が成約率は優れているというデータもあります。
予算や表示回数から、自社の商品にあったバナーのサイズを選ぶと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?リターゲティング広告は、効果的に運用することで大きな成果につながるもの。
広告配信の仕組みやメリット・デメリットを理解した上で、「ターゲットとするユーザーの特徴」を考慮した広告の内容や配信頻度とすることがポイントです。
参考記事一覧
リターゲティング広告を始めるには?|仕組みからメリット、効果をあげるためのコツまで解説(ONE Marketing)