「インバウンドマーケティングを始めたいけれど、何からすればいいのかわからない」
「そもそもインバウンドマーケティングがよくわからない」
このように悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。
顧客がインターネットで多くの情報を得られる今日では、インバウンドマーケティングの重要性が増しています。
インバウンドマーケティングについて理解を深めたいと考えているマーケティング担当者も多いでしょう。
今回の記事では、インバウンドマーケティングを実施する際の流れやコツをわかりやすく解説します。
メリットとデメリットも解説しますので、ぜひご参考にしてください。
インバウンドマーケティングとは?
インバウンドマーケティングは「見込み顧客が求めている情報をコンテンツや体験を通じて提供してファンにする」手法です。
あくまで顧客にとって有益な情報を与えることがポイントとなります。
中小企業向けに経理システムを販売している会社を例にして考えてみましょう。
おすすめの施策としては、オウンドメディアで経理の基礎知識やシステム導入に関するコラム記事を書くことが挙げられます。
経理業務に困っている企業がブログを閲覧してファンになることで、システムの問い合わせに繋がる可能性があるからです。
このようにインバウンドマーケティングは、顧客との接点づくりを図れるマーケティング手法だといえます。
アウトバウンドマーケティングとの違い
アウトバウンドマーケティングは、企業から顧客にアプローチする手法です。
代表的な例は、新聞広告やダイレクトメール・テレアポです。
アウトバウンドマーケティングは、企業から一方的にアプローチするため、顧客にとって不要な情報が含まれます。
インターネットで手軽に欲しい情報を得られる現代では、少し需要が減っている手法と言えるでしょう。
コンテンツマーケティングとの違い
価値のあるコンテンツを発信して集客する手法がコンテンツマーケティングです。
コンテンツマーケティングは、インバウンドマーケティングの手法の1つだと考えればわかりやすいでしょう。
コンテンツマーケティングでは、ブログや動画などのコンテンツを制作して顧客にとっての有益情報を発信します。
近年では、YouTubeやTikTokを活用して認知を広げている企業も増えています。
今までリーチできなかった層へ手軽にアプローチできることから、コンテンツマーケティングは需要のある手法といえるでしょう。
インバウンドマーケティングを実施するメリット
インバウンドマーケティングを実施すると、以下のようなメリットがあります。
顧客から信頼される企業になれる
制作したコンテンツが資産になる
インターネットでの拡散が期待できる
商品やサービスを一方的に売りつける手法とは異なり、インバウンドマーケティングは顧客との関係性を最優先します。
自社が発信する情報を求めている顧客が対象となるため、正確で有益な情報であれば自ずと顧客から信頼されるでしょう。
制作したコンテンツはインターネットにある限り、集客に貢献する「資産」となります。
良質なコンテンツは口コミで拡散されることも多いので、さらなる認知拡大が見込めるでしょう。
インバウンドマーケティングを実施するデメリット
インバウンドマーケティングを実施するデメリットは「顧客に認知されるまでに時間がかかる」ということです。
アウトバウンドマーケティングとは違い、インバウンドマーケティングでは顧客に見つけてもらうことを主眼に置いています。
仮に有益な情報を発信していても、検索エンジンで上位表示されない場合は顧客に発見される可能性は低いでしょう。
時間とコストをかけて制作したコンテンツでも、顧客に発見されなければ意味がありません。
インバウンドマーケティングを成功させるためには、SEOを含めたWebマーケティングの知識が必要になります。
インバウンドマーケティングを行う際の4つのステップ
インバウンドマーケティングを行う際は、以下の4つのステップを順に実施しましょう。
- 見込み顧客を引きつける
- 見込み顧客を育てていく
- クロージングを行う
- アフターフォローを徹底する
それぞれのステップごとに解説していきます。
1. 見込み顧客を引きつける
まずは獲得したいターゲット像を明確に設定します。
年齢・性別や職業・役職などを細かく設定して、ターゲットが興味を持ちそうなコンテンツを制作することが大切です。
Webでの露出度を高めて、アクセス数を増やすためにもSEOを実施する必要があります。
また、制作したコンテンツをTwitterやInstagramに投稿し、見込み顧客の訪問を増やすのもいいでしょう。
2. 見込み顧客を育てていく
次のステップでは、コンテンツに興味を持った見込み顧客をホワイトペーパーやメールマガジンの購読に誘導していきます。
誘導することで、氏名や会社名・メールアドレスなどの連絡先が獲得できるでしょう。
見込み顧客に対して、段階的に情報発信を行い、さらに信頼度を高めて興味や関心を育てていきます。
ただ、メールマガジンやホワイトペーパーで商品やサービスへの訴求が強すぎると、早期の離脱につながるので注意しましょう。
3. クロージングを行う
次の段階として、育成のステップを踏んで購買意欲が高まっている顧客に販売を訴求しましょう。
購買意欲がピークになった時点で訴求を行うことが重要です。
メールマガジンのクリック率や自社サイトの閲覧履歴を参考にして、見込み顧客の購買意欲を確認しましょう。
MA(マーケティングオートメーション)ツールを使えば、見込み顧客の購買意欲を一元管理できます。
購買意欲が高まった見込み顧客に対して、適切なタイミングでフォローすることでクロージングが可能です。
4. アフターフォローを徹底する
インバウンドマーケティングは、商品やサービスを一度販売して終わりというわけではありません。
自社のコンテンツやメールマガジンを活用して、商品を買ってくれた顧客に対して継続的に情報発信をします。
顧客から悩みや疑問に関する問い合わせがあった際、早急に対応できる体制作りも大切です。
顧客の満足度が上がれば自社への関心度が高まり、継続的なファンになってくれます。
次回商品やサービスを販売した際に、再度購入してくれる可能性もアップするでしょう。
インバウンドマーケティングを成功させるためのコツ3選
インバウンドマーケティングを成功させるためには、以下のコツを意識しましょう。
- コンテンツの質を高める
- アウトソーシングを利用する
- 営業部門との連携を崩さない
それぞれのコツについて解説していきます。
1. コンテンツの質を高める
インバウンドマーケティングでは、ブログや動画・メールマガジンなど多数のコンテンツを活用します。
コンテンツの質が低いと、見込み顧客の集客や育成の効果も低くなるでしょう。
コンテンツの質を高めるためには、ターゲットを明確にすることが大切です。
大人数を対象とするより、年齢・性別・職業等の属性を明確にして1人の顧客に向けて発信する方が刺さるコンテンツとなります。
また、専門性と信頼性、独自性を追求することも大切です。
他社にはない独自のコンテンツを制作し、集客に繋げられるように心がけましょう。
2. アウトソーシングを利用する
インバウンドマーケティングを成功させるためには、状況に応じてアウトソーシングを活用することも大切です。
見込み顧客に自社を見つけてもらうためには、良質なコンテンツをできるだけ多く発信する必要があります。
ただ、自社でリソースが確保できない場合は、専門のアウトソーシング業者に任せるのがいいでしょう。
インバウンドマーケティングに精通した業者であれば、キーワード選定からコンテンツ制作まで幅広く支援してくれます。
量だけではなく質も追求したいという場合は、アウトソーシングの活用も検討しましょう。
3. 営業部門との連携を崩さない
インバウンドマーケティングを成功させるためには、実際に営業する部門との連携を崩さないことが大切です。
マーケティング部門でインバウンドマーケティングを行い、見込み顧客のリストを営業部門に渡したとします。
営業部門で見込み顧客にアプローチした結果は、受注の可否に関わらずマーケティング部門にフィードバックすることが大切です。
相互で情報共有を行い、分析を実施して集客に繋がるヒントを見つけていきましょう。
まとめ
インバウンドマーケティングは自社から売り込みをかけずに、顧客から自社を見つけてもらうマーケティング手法です。
顧客に認知してもらうためには良質なコンテンツを準備して、顧客に有益な情報を発信し続ける必要があります。
インバウンドマーケティングは成果が出るまでに時間がかかりますが、顧客との信頼関係を長期で構築可能です。
顧客との関係を築いておけば、新たな商品やサービスをリリースした際に、より売上に繋げやすくなります。
顧客にとって有益な情報をコンテンツとして発信して、信頼される企業を目指しましょう。