ウェルビーイングとは|注目される理由や日本の現状・事例を紹介

「ウェルビーイング」という言葉をご存知でしょうか?ウェルビーイングとは、心身ともに健康で満たされ、幸福を感じられる状態のこと。

日本はウェルビーイングが発展途上ですが、今後、企業も含めて向上させる必要があるものとして注目されています。本記事では、ウェルビーイングの日本における現状を、事例をあわせて紹介します。

ぜひ参考にしてください。

ウェルビーイングとは 

「ウェルビーイング」とは、「幸福」や「健康」と訳され、心身ともに満たされた状態を意味する言葉です。自身が幸せだと感じる社員の業務パフォーマンスは高く、かつ、創造的と、ウェルビーイングな社員は企業にも良い影響を与えるため、ウェルビーイングは健康的な経営との関係も深いとされます。

企業は、社員が心身ともに健康的な状態である職場を提供することで社員のモチベーションを高め、人間関係の円滑化を促進し、帰属意識の向上を意識することが大切です。

ウェルビーイングが注目される理由 

現在、ウェルビーイングが注目される理由として

・多様化した価値観 

・働き方改革

・慢性的な人材不足

・新型コロナウイルス感染症の拡大

・SDGsでの言及  

・ムーンショット型研究開発制度 

などが挙げられます。ここでは、それぞれの理由を確認しましょう。

多様化した価値観 

海外からの労働者が増加していることにより、国籍や民族・宗教や文化などのバックグラウンドが多様化。また、女性の社会進出が進み、価値観も多様化しています。これに伴い、様々な価値観の社員がウェルビーイングを感じられる職場環境の整備が欠かせません。

働き方改革 

2019年から本格的に始まった働き方改革により、残業時間の上限規制や同一労働・同一賃金の適用、産業医の機能強化などが定められました。これに伴い、企業は、より社員が働きやすい職場環境を整備する必要が生じています。

慢性的な人材不足 

少子高齢化によって労働力が慢性的に不足する状態が続いていますが、その一方で、企業の求人は増加傾向にあります。また、若年層を中心に、自身のウェルビーイングが向上する企業への転職も一般的になってきました。つまり、少ない労働力の流動を防止するために、社員が「ウェルビーイング」を感じる環境作りが必至となっています。

新型コロナウイルス感染症の拡大 

2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により、リモートワークが急速に普及しました。このリモートワークの浸透に伴い、社員のメンタル面の不調など新たな問題が生じています。そのため、ウェルビーイングへの注目が高まっています。

SDGsでの言及  

SDGsとは、2015年に国連サミットで採択された「2030年までに持続可能でより良い世界の実現を目指す国際的な目標」のこと。SDGsが掲げる17のゴールと169のターゲットの一つがウェルビーイングとなっています。

ムーンショット型研究開発制度 

内閣府が提唱する「ムーンショット型研究開発制度」は、「破壊的イノベーションの創出」の推進により、社会や環境・経済の課題を解決することを目指す制度のこと。具体的には、2040年までに主な疾患の予防と克服、100歳まで健康の不安がなく人生を楽しめるようにサスティナブルな医療・介護システムを実現することを目標とし、テクノロジーとイノベーションによるウェルビーイングを図っています。

日本におけるウェルビーイングの現状 

国連の持続的な開発ソリューションネットワーク(SDSN)による「世界幸福度ランキング」で日本は62位(2020年)。先進国の中では幸福度の感じ方が低く、依然ウェルビーイングが浸透していないといえます。 

ウェルビーイングを促進するために効果的なのがオフィス環境についてのアンケートを実施すること。社員が求める社内環境や働き方・現在の不満点を把握し、職場環境を改善しましょう。

ウェルビーイングの事例

企業によるウェルビーイングの取り組み事例として

・PwC Japanグループ

・味の素 

・イトーキ

の3例を紹介します。

PwC Japanグループ

PwC Japanグループでは、社員がウェルビーイングを追求できる職場環境作りを目標に、

・予防接種の補助

・歯科検診の補助

・法定検診以外の補助

・コアなしフレックスタイムでの勤務

・リフレッシュ休暇の付与

・メンタルヘルス研修の提供(全社員用と管理職向け)

・マッサージルームの設置

・産業医や看護師が常駐する相談窓口の設置

・事業所内に託児所の設置 

などの取り組みをしています。

味の素 

味の素は「社員のこころとからだの健康を維持・増進できる職場環境づくり」をポリシーに明記し、自社で働くことで自然と健康になることを目標に健康経営に取り組んでいます。

その取り組み例として、毎年実施する健康診断の結果データを蓄積し、経年推移などを確認できる健康情報の専用ポータル「My Health」の設置やAI管理栄養士により健康管理サポートアプリにより、個々人に合わせた健康ならびに栄養指導を受けられる健康管理アプリ「カロママプラス」の開発、健康的な昼食を全事業所で提供することによる生活習慣病の予防、禁煙の促進や受動喫煙の対策などを行っています。

イトーキ

イトーキの特徴は「従業員とその家族が活き活きと仕事やプライベートに取り組める健康」の創造を目指していること。

その取り組み例として、

・ウェルビーイングの実現を目的としたオフィス設計

・12テーマにおける健康経営宣言

・独自の調査

があります。

イトーキの本社オフィス「 ITOKI TOKYO XORK(イトーキ トウキョウ ゾーク)には、集中できるエリアや個室ブースが設置されています。その結果、同僚とのコミュニケーションが取りやすくなり、生産性が向上しました。「ITOKI TOKYO XORK」はウェルビーイングな職場環境である証明となる「WELL認証・ゴールド(インテリア)」を取得済みです。

また、社員の健康意識から具体的なイベントの実施や社内の設備整備まで、様々な角度から12のテーマに渡る施策を実施。自社で社員の満足度調査やはたらきかた検診を行うことで、ウェルビーイングの可視化に努めています。

まとめ

ウェルビーイングについて、注目される6つの理由と日本の現状・3つの事例を紹介いたしました。企業の業績向上のためにもウェルビーイングの追求は重要です。

社員の意見を職場環境に反映させ、全社員に対してウェルビーイングの実現を図りましょう。

参考記事一覧

ウェルビーイングの意味・定義とは―日本の幸福度の現状や事例をみながら「健康」を考える – 『日本の人事部』

ウェルビーイング (Well-being)とは?オフィス変革から始める働き方改革 コラム|パソナ・パナソニック ビジネスサービス(PBS)

ウェルビーイングとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン

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