新型コロナウイルスによって、店舗型ビジネス(アパレルや飲食など)はお客様が来店しなてくれず、どれだけいいものを作っても購入機会が作れない…
そんな状況になっているケースも多いと思います。
そんな事態の救世主の1つがネットショップです。
しかし、ネットショップと聞くと
・システムを作る必要があるため敷居が高い
・ネットショップを作ったとしても認知されなきゃ意味がない
と悲観的な方も多いと思います。
しかし、それはきちんと情報を集め目的や顧客に合わせたツールを知ることで解決できるのです。
本記事では、ネットショップ初心者やITツール初心者の方に向けてBASE(ベイス)というネットショップをご紹介します。
無料で始められるうえに、非常に見やすいデザイン。また利用者も多く小規模事業者の方がどんどん参加しているツールですのでぜひ、ネットショップ開始を検討されている方は本記事を参考にしていただけると幸いです。
ネットショップが盛り上がっている
初めにご紹介するのは、今ネットショップが盛り上がっているということです。
盛り上がっているというのは、利用者が増え流通額が増加しているということです。
総務省が昨年行った「家計消費状況調査」では
・ネットショップでの支出額を2019年1月と2020年1月で比べたところ18.0%増加をした
・ネットショップ利用世帯を2019年と2020年で比較すると9.1ポイント増加した
ことが分かったそうです。
■ネットショップ支出額推移
■ネットショップ利用世帯
出典:総務省統計局「家計消費状況調査」
この背景には、やはり新型コロナウイルスが影響していると考えられ、「外出したくてもできない」ことが大きな要因だと考えられます。
では、なぜネットショップがこれだけ増加しているのか事業者目線でのメリットをご紹介します。
オンラインショップを運営するメリット
ここでは、オンラインショップを運営する大きなメリットを2つご紹介します。
前提として、店舗型ビジネスと比較した際のメリットとなっておりますのでご了承ください。
商圏が広がる
商圏が広がるとは、お客様の認知母数が広がるとイメージしていただければ分かりやすいと思います。
というのも、個人経営のお惣菜屋さんを例にすると分かりやすいと思うのですが、基本的にお客様はお昼や夜のおかずを買いたい近隣の主婦や、仕事帰りに夜ご飯を買いたい近隣のサラリーマンが多いと思います。
前者の主婦は、お子さんを自転車に乗せて保育園へのお迎え帰りなどに来店すると仮定した場合、商圏は自宅と保育園あたりでせいぜい20分ほど、距離にして1.5キロくらいになるのではないでしょうか?
後者のサラリーマンも、仕事帰りに電車と徒歩で帰る最中だと仮定した場合、最寄りの駅から自宅までの時間約15分ほど。距離にして1キロくらいになると思います。
この場合、商圏は半径1.5キロ以内ということになります。
一方、オンラインショップではお客様は全国の主婦、サラリーマンへ向けてアプローチができます。
商圏は、日本全国と行っても過言ではないでしょう。
これにより、お客様の母数が増えることで商品を購入してくれる可能性が増えるのです。
ランニングコストが低い
オンラインショップのもう1つのメリットは、ランニングコストが低いことでしょう。
もちろん、自社システムを開発した場合は店舗型ビジネスと大きく変化することはないかもしれませんが、本日ご紹介するBASEなどはシステムがすでに出来上がっているため、基本手数料のみがランニングコストとなります。
もちろん、商品が売れに売れ手数料が家賃を超えた…ということもあるかもしれませんが家賃を超えるくらいの売上があれば割合で考えると痛くはないはずです。
オンラインショップを運営するデメリット
ここまでオンラインショップのメリットをご紹介しましたが、デメリットもございます。
ここではマストで考えるべきデメリットをご紹介します。
競合が増えて見つけてもらうまでが大変
これは、商圏が広がるメリットの逆説的な内容となっています。
先程のお惣菜屋さんを例に挙げると、もともと千葉県の市川駅付近でお惣菜屋さんを営んでいたとしましょう。
これまでは、市川駅から半径1.5キロ以内にあるサラリーマンや主婦がメインのお客様である飲食店が競合だと思いますが、オンラインショップを開くことでそれが全国へと広がります。
本日ご紹介するBASEは、BASEというサービスの中の1つとしてオンラインショップを開店することになります。つまり、楽天やAmazonなどを一緒です。
何万とターゲットが同じ同じ飲食店がある中で自社のお惣菜を選んでいただくには、他にはないポイントや、広告を出して自社を知ってもらう必要があります。
そのため、オンラインショップを始める前に、自社の商品を顧客にどうやって知ってもらうか?を徹底して考えましょう。
オンラインショップ用の商品開発が必要
これは、飲食業は特に意識するべき問題だと思います。
こちらもお惣菜屋さんを例にあげますが、食品を扱う以上店頭販売しているようなコロッケや唐揚げはとてもじゃないですが販売することはできません。
そのため、日持ちするための商品開発、真空パックでの加工など手間と時間がかかります。
オンラインショップで購入する先の顧客は何を求めているか?を考え新しい角度での挑戦が必要になりそうですね。
BASE(ベイス)とは
さて、オンラインショップが盛り上がっていること、そしてメリット・デメリットをご理解していただいた上で、本記事の本題であるBASE(ベイス)というネットショップを無料で開設できるサービスについてご紹介します。
デザインも非常に洗練されていて、BASEだと言われないと分からないくらいです。
■参考デザイン
また、出店までの時間もかなり短く無料のテンプレートを利用するだけなら1日もかからず出店が可能なのもBASEの魅力です。
ショップ数と利用者数は?
BASEは、ショップ数140万店舗、利用者数は700万人(2021年3月時点)です。
小規模事業者から中小企業も多く出店しています。
機能は?
BASEの機能は
・オンラインショップ無料テンプレート11種用意
・HTML編集(ホームページデザインを変更できる)
・Blog(ブログ記事をショップ内で作成可能)
・送料詳細設(複数配送方法の設定や送料無料も可能です)
・数量制限(在庫に合わせて商品数設定可能です)
など一部ですがオンラインショップで重要な機能はほぼ網羅しています。
費用は?
BASEで費用が発生する際は、ご注文の総合計(送料含む)に対して
・サービス利用料(3%)
・決済手数料(3.6%+40円)
が必要となります。
初期費用は無料なので、赤字になることはありません。
そのため、多くのショップが参入しています。
また、BASEのロゴを削除するために月額500円が必要となります。
法人が参入する場合は、このロゴ削除は信頼のために重要になるので必要経費になると思います。
ただ、一点注意していただきたいのが手数料合計6.6%は売れるショップになるとかなり痛い費用となります。
ラインを決めてこの売上が出たら別のショップに移動又は自社で開発するなどあらかじめ変更ラインを決めておく必要がありそうです。
BASEまとめ
ここまでを要約すると、BASEのメリット・デメリットを整理すると
■メリット
・初期費用がかからず、発生する費用は商品購入時のみなので赤字にならない(ロゴは別)
・無料テンプレートを利用すれば最短1日でショップ開設が可能
・700万人が利用しているためうまく運用すれば多くの方に認知してもらえる
■デメリット
・140万店舗が出店しているため自社を見つけてもらうためには戦略を考える必要がある
・売上が大きくなってくると手数料がかなりの痛手になるのであらかじめBASEからの撤退ラインを決めておく必要がある
ことです。
しかし、デメリットを補えるくらい魅力的なサービスなのでこれからオンラインショップを開設しようと考えている方はBASEがオススメです。
BASE(ベイス)に出店している業種例
最後に、どんな業種の方がBASEに出店しているのか同じ業種で参入している企業があるのかをご参照していただくためにご紹介します。
コスメ(youange「ユアンジュ」)
飲食(ぴりか豚)
アパレル(ソメヤスズキ)
インテリア(ヤマノテ)
BASEではご紹介した4つの業種がメインのようです。
さらに細分化すると、ハンドメイドやスポーツ用品などもありました。
企業規模は、中小企業が多く個人の事業者もよくみられます。
ぜひ、参入の参考材料になさってください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
オンラインショップも今では無料かつ短期間で出店できます。
金銭的な問題や、人的問題で敷居が高いと思っている方も多いかと思いますが、本記事でそんなことはないということをご理解いただき、オンラインショップ出店の参考になれば幸いです。
オススメ記事
<参考>
総務省統計局「家計消費状況調査」