【2021年】ウェルビーイングとは|事例をもとに詳しく紹介

well-being マネジメント

「ウェルビーイング」という言葉をご存知でしょうか?ウェルビーイングとは、心身ともに健康で満たされ、幸福を感じられる状態のこと。

日本はウェルビーイングが発展途上ですが、今後、企業も含めて向上させる必要があるものとして注目されています。本記事では、ウェルビーイングの日本における現状を、事例をあわせて紹介します。

ぜひ参考にしてください。

ウェルビーイングとは 

「ウェルビーイング」とは、「幸福」や「健康」と訳され、心身ともに満たされた状態を意味する言葉です。自身が幸せだと感じる社員の業務パフォーマンスは高く、かつ、創造的と、ウェルビーイングな社員は企業にも良い影響を与えるため、ウェルビーイングは健康的な経営との関係も深いとされます。

企業は、社員が心身ともに健康的な状態である職場を提供することで社員のモチベーションを高め、人間関係の円滑化を促進し、帰属意識の向上を意識することが大切です。

・多様化した価値観 

・働き方改革

・慢性的な人材不足

・新型コロナウイルス感染症の拡大

・SDGsでの言及  

・ムーンショット型研究開発制度 

このような外部環境による従業員の心理的変化を受け、近年国内でも活性化の傾向にあるようです。

ウェルビーイングを行う目的

ウェルビーイングを行うことで、上述するようなメリットがあることがイメージできたかと思いますが、企業としてウェルビーイングを実施する目的についてご紹介します。

ウェルビーイングに取り組むことで、企業には

①離職率の低下

②モチベーションアップによる生産性の向上

③優秀人材の採用

この3つが大きなメリットとして挙げられます。それでは、実際の企業事例を交えながら詳しく取り組みについて深ぼっていきます。

ウェルビーイングの取り組み事例

それでは、ウェルビーイングをより理解するために国内事例をご紹介します。

・なぜ、ウェルビーイングに取り組んでいるのか?

・取り組む背景にはどんな想いがあるのか?

・具体的な取り組み内容は何なのか?

・取り組みで予測される成果

についてご紹介します。

PwC Japanグループ

PwC Japanグループは、従業員数8,100人(2019年時点)の様々な事業を展開する企業です。

■ウェルビーイングの取り組み背景

PwC Japanグループでは

「PwCは、従業員一人一人が心身とも健康で、高いモチベーションで仕事に取り組める環境づくりを進めています。」

という、方針のもとウェルビーイングに取り組んでいます。

この方針の背景には代表である木村 浩一郎氏の

「成功する人々はウェルビーイング(心身の幸福)を軽視しない。成功する組織はそこで働く人々がウェルビーイングを追求できるような環境を提供する。」

という想いがあり取り組んでいるそうです。

■ウェルビーイングの取り組み内容

PwC Japanグループの実際の取り組みは下記の通りです。

・予防接種の補助

・歯科検診の補助

・法定検診以外の補助

・コアなしフレックスタイムでの勤務

・リフレッシュ休暇の付与

・メンタルヘルス研修の提供(全社員用と管理職向け)

・マッサージルームの設置

・産業医や看護師が常駐する相談窓口の設置

・事業所内に託児所の設置 

■ウェルビーイングにより予測される成果

従業員はもちろん、その家族も働きやすい環境を用意することで優秀な従業員が子育てを機に退職することを防いだり、子育てが原因で就職することができていない人材を採用することにつながっているのではないでしょうか?

出典:PwC Japanグループ

味の素株式会社

味の素株式会社は、グループ全体で従業員数32,509名の企業です。食品関連事業をメインに様々な事業を展開しています。

■ウェルビーイングの取り組み背景

味の素株式会社は味の素健康宣言を行っておりその内容は

「味の素グループは、世界の食と健康、
そして明日のよりよい生活に最大限貢献できるよう、
社員の健康維持・増進を支援します」

となっています。

この宣言の背景には

味の素グループは、創業時より「おいしく食べて健康づくり」という志を共有していたため、商品だけではなく働く従業員も健康に働けるブランドイメージを作るという意図があるかと思います。

■ウェルビーイングの取り組み内容

味の素株式会社では下記の取り組みを行っています。

・健康診断の結果データを蓄積し、経年推移などを確認できる健康情報の専用ポータル「My Health」の設置

・AI管理栄養士により健康管理サポートアプリにより、個々人に合わせた健康ならびに栄養指導を受けられる健康管理アプリ「カロママプラス」の開発

・健康的な昼食を全事業所で提供することによる生活習慣病の予防

・禁煙の促進や受動喫煙の対策

■ウェルビーイングにより予測される成果

味の素株式会社は、働きやすい職場を作ることで優秀人材の採用や、離職率の低下などもウェルビーイングが貢献している部分もあると予測しています。また、それ以上に、「味の素」という企業で働く従業員が健康だというイメージを広げることで、ブランドイメージを向上させる役割もになっていると思います。

出典:味の素株式会社

株式会社イトーキ

株式会社イトーキは、従業員数2,040名の企業です。空間デザインを主軸に様々な事業を行っています。

■ウェルビーイングの取り組み背景

株式会社イトーキは2018年

組織の生産性と創造性向上による新たな価値創造と、社員のワークエンゲージメント向上を目的として、ワーカーの自己裁量を最大化し、ワーカー自らが働き方を自律的にデザインしていくこと

を目的にプレスリリースを用いて本格的に実行しています。このウェルビーイングを実現するために、新しいオフィスを複数作るほどの予算の掛け方で本腰を入れて取り組んでいるようです。

この背景には、既存事業とのシナジー効果をブランド価値の向上があります。というのも、株式会社イトーキはオフィスデザインを主軸としているため、今回実装するウェルビーイングを実現するためのオフィスは、この事例をもとに顧客へ実地データなどを用いて提案することが可能になるからです。

■ウェルビーイングの取り組み内容

株式会社イトーキは下記の取り組みを主に行っています。

・現場の社員と共に推進するワークスタイル変革プログラムを実施

・多様な活動ごとに生産性と創造性を最大化する専用オフィス空間を整備

・モバイルIT環境の整備とペーパーレスの推進

・先進のICT技術を活用した「働き方変革アプリケーション」を開発

・社員の移動性を高めるためにテレワーク制度を本格的に運用

・営業部門を中心にSFA(Sales Force Automation)を導入

■ウェルビーイングにより予測される成果

働きやすい環境を作ることはもちろん、株式会社イトーキはブランド価値向上と既存事業のグロースを強く意識しているように感じました。今回の取り組みをパッケージとして営業活動に活かすことでより既存のオフィスデザインをデータに乗っ取って提案ができるようになるからです。

出典:株式会社イトーキ

まとめ

ウェルビーイングについて事例をもとにご紹介しました。ウェルビーイングは、従業員の生産性を高めたり、採用活動に活かせることはもちろん、ブランドイメージの訴求など間接的に利益を生み出すことにも繋がります。

ぜひ、ご紹介した事例をもとに自社で取り入れることはできないかご検討するきっかけになると幸いです。

参考記事一覧

ウェルビーイングの意味・定義とは―日本の幸福度の現状や事例をみながら「健康」を考える – 『日本の人事部』
ウェルビーイング (Well-being)とは?オフィス変革から始める働き方改革 コラム|パソナ・パナソニック ビジネスサービス(PBS)
ウェルビーイングとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン
ウェルビーイングの意味とは?注目される背景や向上させる方法を紹介 | ブログ

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