ものやサービスを市場で効率良く売るためには、マーケティングを理解することが大切です。しかし、マーケティングについてよく知らない人の中には、どこから学べばいいのか分からず困っている人もいるでしょう。
そこで今回は、マーケティングの代表的な手法を中心に紹介します。マーケティング分析で欠かせない王道のフレームワークも併せてチェックしていきましょう。
・マーケティングの手法について知りたい人
・マーケティングの代表的なフレームワークに興味がある人
・マーケティングの基礎を理解したい人
はぜひ参考にしてください。
マーケティングとは
そもそもマーケティングとは、企業が商品やサービスなどを売るために行う活動を総称したもの。例えば、市場分析や商品開発、販売促進などがマーケティングに該当します。ビジネスを進めていくために必要な戦略こそがマーケティングであるともいえるでしょう。
大きく3つに分けられるマーケティング手法
マーケティング手法は細かく分けるとたくさんの種類があります。しかし、いずれの手法も大きく3つに分けられるので、この章で違いを確認しておきましょう。
マスマーケティング
マスマーケティングとは、多くの消費者を対象に画一の販売促進を行うマーケティングのこと。大量生産・消費、販売・伝達を軸にプロモーションが実行されます。
幅広い企業・ブランド認知が見込める一方で、コストがかさむので費用対効果を考えながら進めなければいけません。多くの人が購入する日用品、食品、サービスなどで、マスマーケティングが展開されることが多くあります。
ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングとは、ターゲットをある程度しぼって商品やサービスのプロモーションを展開する手法のこと。ターゲットの購買動向や市場情報などを調査した上で自社の商品やサービスを選定するため、他のマーケティング手法よりも費用対効果が高くなります。
また、ターゲットからのレスポンスを元に分析を深めれば、効果検証がしやすいのも特徴です。ダイレクトマーケティングは、ECやダイレクト型保険、通信教育などで行われるケースが多くなっています。
ゲリラマーケティング
ゲリラマーケティングはコストを抑えつつ、型に捉われない魅力的なプロモーションを展開する手法のこと。低コストでできるだけ多くの利益を得ることを軸にマーケティングを進めるため、人間工学や心理学の知識が必要不可欠になります。
マーケティングの代表的な分析手法とフレームワーク
マーケティングの分析手法やフレームワークは数多くの種類があります。すべて把握するのは大変なので、この章で代表的な手法とフレームワークを確認しましょう。
3C分析
3C分析とは、「Company(自社)」「」Customer(顧客、市場)「Competitor(競合)」の3つの視点から分析し成功要因を導き出す手法。
自社の事業を成功させるために活用します。
4C分析
4C分析とは、「Customer value(顧客が求める価値)」「Cost to the Customer(顧客が支払うコスト)」「Communication(顧客と企業間のコミュニケーション)」「Convenience(利便性)」の4つの要素の関係性について考える手法です。3C分析とは違って、顧客視点で商品やサービスを分析します。
PEST分析
PEST分析とは、「Politics(政治)」「Economics(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の4つの外部環境について考える手法です。マクロ的に自社の外部環境を分析できるので、将来起こりうるリスクを回避する方法を検討することができます。
SWOT分析
SWOT分析とは、「Strengths(自社の強み)」「Weaknesses(自社の弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の4つについて考える手法です。内部要因(強み、弱み)と外部要因(機会、脅威)を把握できるので、自社における市場環境を把握することができます。
ファイブフォース分析
ファイブフォース分析とは、次の5つの脅威(フォース)について考える手法です。
・代替品
・新規参入者
・買い手の交渉力
・売り手の交渉力
・既存の競合他社
自社が参入する市場の構造をミクロ的に分析できるので、市場に新規参入するときや既存事業の収益改善をしたい場合に活用されます。
STP分析
STP分析とは、「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(ターゲットの決定)」「Positioning(ポジションの明確化)」について考える手法です。自社の商品やサービスに合った市場を細分化した上で検討し、立ち位置を明確にできます。
4P分析
4P分析とは、「Product(製品)」「Price(価格)」「Promotion(販売促進)」「Place(流通経路)」について分析する手法です。会社の立場に立って、商品・サービスの特徴や課題を明確にできるフレームワークとして知られています。
バリューチェーン分析
バリューチェーン(価値の連鎖)とは、材料の仕入れから顧客に商品が届くまでの流れのこと。バリューチェーン分析は、この一連の流れを工程ごとに分析することで、コスト削減や業務効率の改善などの効果が期待できます。
バリューチェーン分析で使用するプロセスの例は、以下の通りです。
・材料の仕入れ
・商品の製造
・商品の出荷
・マーケティング
・アフターサービス
まとめ
今回は、代表的なマーケティング手法やフレームワークを紹介しました。マーケティングは、時代の流れや市場の状況などによって適切な手法やフレームワークが変化します。
今回紹介した手法やフレームワークはオーソドックスなものなので応用が効きますが、効果的なマーケティングをするためには常に新しい情報を取り入れるといいでしょう。
<参考>
マーケティングの基本的な7つの手法 3つのケース別に活用方法を解説(THE OWNER)