企業ができる節税対策とは?具体的な方法や事例を紹介

節税対策 経営tips/事例

企業にとって、「いかに節税するか」は大きな課題です。企業ができる節税対策は小さな事柄から世界規模の対応までさまざまなものがあります。

本記事では、企業が賢く節税するポイントを具体的な節税対策方法と共に紹介します。世界的な大手企業3社の節税対策の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

賢く節税するポイント

節税対策のポイントは大別すると、

  • 控除制度などを用いて納税額を軽減する
  • 会社の将来に役立つ投資をする
  • 保険への加入など自身や会社を保護するための費用を節税に使う
  • 会社の設備や環境整備のために投資や消費活動費用を使う
  • 月々の収支決算を確実に行う
  • 年間で節税計画を立て、忠実に計画に沿う
  • 自社に特となる確定申告の制度への移行の検討

の7つ。なお、節税対策を検討する上で、節税効果の継続性や実施するタイミング・現金か否かも大きなポイントとなります。

そのため、月々の収支決算や年間で節税計画を立てることが大切となります。
また、「節税問題」を得意とする税理士への相談もおすすめです。

具体的な節税対策

ここからは、具体的な節税対策の方法を紹介いたします。すぐに実践できる節税対策も多いので、ぜひ取り入れられると良いでしょう。

役員報酬の増額

新たな役員の追加や現在の役員報酬の増額により、法人税を抑えることができます。ただし、役員報酬を増やしすぎると所得税や住民税が増額するため、適切なバランスが求められるでしょう。

法人向け生命保険への加入

法人向け生命保険への加入も節税対策の1つ。法人保険の一部またはすべてを経費に計上することで節税が可能なうえ、万が一に備えることができる一石二鳥な方法といえます。

社用車の導入

個人所有の自家用車を社用車とすると、車の所得費用や燃料費・自動車保険料・有料の道路料金などを経費として計上することが可能となります。リースの場合は、事業年度の終わりに翌年分を一括で前払いし、翌年分のリース代を経費に計上するといいでしょう。

出張旅費規程

出張が多い企業であれば、「交通費」や「出張先」、「宿泊費」など諸費用を経費として計上するといいでしょう。ただし、その際、出張の定義を含め、出張旅費規程に関して細かく規定を定めておくことが大切です。

社員旅行

旅行期間や参加人数の割合などが特定の条件を満たしていれば、福利厚生費として社員旅行の費用を計上することができます。社員同士の交流を図り、モチベーションを上げることも可能なので、ぜひ検討してみると良いでしょう。

健康診断

人間ドッグや健康診断を受ける費用は、福利厚生費として計上することが可能です。ただし健康診断などを計上する場合は、全社員を対象とすること、そして、かかった費用は企業が支払うことが義務となります。

オフィスの賃貸料の前払い(短期前払費用)

オフィスの賃貸料の前払いは、一定の条件を満たすと「短期前払費用」として計上できます。ただし、節税対策として有効な期間は、初めの1年だけと定められています。

団体定期保険に加入

企業が契約者として従業員が加入できる団体定期保険に加入すれば、その保険料を計上することができます。団体定期保険は企業が全額負担するプランと、従業員が任意で支払うプランから選択が可能です。

決算賞与

予想外の利益を取得した場合などに支給される決算時の賞与。決算賞与が未払いであっても、今期の損金として計上することが可能です。

飲食代・交際費

飲食代や交際費も、経費として計上できます。企業規模に応じて限度額が異なるので、事前に確認しておきましょう。

共済制度に加入

事業の廃業時などに退職金を受け取れる小規模企業共済。加入しておくと、掛け金に応じた節税効果が期待できます。

老後の保障や事業資金の融資対象となる可能性もあるので、共済制度への加入を検討するといいでしょう。

子会社を設立

経営が順調な場合、子会社の設立を検討してみてください。子会社やグループ会社の設立により、「軽減税率の適用」や「消費税免除」、「特例の適用効果の増加」など複数のメリットを期待できます。

節税対策の事例

実際の事例として、Apple社とGoogle社、そしてソフトバンク社の節税対策を紹介します。

Apple

Apple社の実施した節税対策は「ダブルアイリッシュ」と呼ばれるもの。同社は、1980年代にアイルランドに「アイルランドHD」と「アイルランド」という2つの会社を設立。

米国のApple本社は、アイルランドの子会社「アイルランドHD」に管理支配の部署を移設し、費用の分担契約をするライセンスを付与します。この結果、アイルランドにおけるApple社の利益は非課税となり、アイルランドで非課税となった利益は課税率が低い国や地域に資金移動。

以上の手段により、Apple社はほとんど税金を支払わないで良い節税対策を実現したのです。Apple社がアイルランドに有するもう1件の企業「アイルランド」は、「アイルランドHD」からライセンスを受け、支店として経済活動を行なっているように見せかけたもの。

こうすることによって、Apple社が保有するアイルランドの企業利益はすべて「アイルランドHD」にライセンス使用料として支払われます。その結果、所得が発生しないこととなったため、法人税もゼロに。

Apple社の徹底した節税対策を受けて、米国は米国企業の利益の課税対象を世界中に拡大しますが、Apple社は、さらに新たな子会社のアイルランド支店を設置。法人税の適用除外要件を満たすことによって、継続的に節税をしています。

また、Apple社はオランダに現地法人を設立し、アイルランドで有する2社の間にオランダの現地法人を入れることで課税の免除を実現したのです。

Google

Google社は、米国の本社から、アイルランドの「グーグルアイルランドホールディングス(GIL )」にライセンスを付与。また、バミューダ諸島に管理会社を設置することで、法人税の免除を実現しています。

GILにサブライセンスを付与することで、アイルランドを経由して世界各国のグーグル子会社からGILにライセンス料が支払われていますが、GILからオランダ法人のグーグルネザーランドホールディングス(GIH)に支払われた分は非課税となっています。GIHで非課税となったライセンス料は、最終的にGoogleの米国本社に支払われる仕組みです。

ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループ(SBG)は、海外に設置した子会社には現地で低い課税率で課税され、他国で支払った税金は日本と二重で課税されない制度を利用し、海外に設置した子会社が現地で得た株式配当を受け取っています。海外の子会社の株式の4分の3を日本の親会社が保有すると、子会社は実質的には4分の1の企業価値に。そしてSBGは、企業価値が下がった海外の子会社を別途設立したソフトバンクビジョンファンド(SBVF)に現物出資しています。

つまり、SBGは株式を高く購入することで損失計上を図り、現物出資として安くSBVFに移動して多額の損失を抱えているものの、実際には親会社のSBGは一切損をしていません。SBVFに現物出資することで海外企業の株式や子会社に影響を及ぼさず、節税対策を実現しているといえます。

まとめ 

企業ができる節税対策は多岐に渡ります。すぐにでも取り入れられる案も多くあるので、本記事で紹介した節税対策のポイントや具体策を参考に、節税対策を実施してみてはいかがでしょうか。

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