働き方改革とは?実現させる方法や他社の導入事例を紹介

政府が働き方改革を推進する中、「どのように改革されるのか」「改革にはどんな制度が必要なのか」と気になっている人も多いでしょう。そこで今回は、中小企業の経営者向けに、働き方改革の概要やポイントを紹介します。

自社で働き方改革を行うための具体的な方法や事例も併せてチェックしていきましょう。

・働き方改革の実践を検討している人

・働き方改革を実現させる方法が知りたい人

・働き方改革の成功事例が気になる人

はぜひ参考にしてください。

働き方改革とは

そもそも働き方改革とは、労働環境上のさまざまな問題を解決するために行われる取り組みのこと。日本では2018年6月に働き方改革関連法が成立し、多くの企業で働き方の見直しが進められていますが、その背景には、

・少子高齢化による生産年齢人口の減少

・労働者のニーズの多様化

・労働者の仕事や育児、介護などとの両立の必要性

などがあるとされています。働き方改革とは、上記のような問題・ニーズに応えるために企業が人材をうまく活用して生産性を高めたり、労働者が活躍しやすい体制を整えたりすることだといえるでしょう。

働き方改革を実現する方法

働き方改革を実現する方法はさまざまですが、代表的な方法として

・テレワーク

・フレックスタイム制

・短時間勤務制度

・育児・介護休暇制度

などが挙げられます。

新型コロナウイルスの流行により、テレワークを導入する会社が増えていますが、テレワークは、規模が大きな会社は自社でポータルサイトを用意するなどの対応が必要となるもの。しかし、中小企業であれば既存のコミュニケーションツールや管理ツールを活用する方法も有効です。ただ、テレワークに関する規則を明確に定めておかなければ、情報漏洩などのトラブルに発展することもあります。

どれだけ小規模な会社でもデバイスに通信制限をかけたり、情報リテラシーの教育を行ったりなどの対応は必要になるでしょう。

働き方改革の成功事例

実際に働き方改革を成功させた企業の事例をいくつか紹介します。他社が働き方改革を成功させたポイントは自社に活かせる可能性もあるので、順番にチェックしていきましょう。

株式会社日立ソリューションズ

株式会社日立ソリューションズでは、ワークライフバランスを考えて休暇制度を改革しました。具体的には、細かな取得ルールを設定しないポジティブ・オフ休暇制度を導入したのです。この改革により、休みが取りづらい懸念の解消につながったとしています。

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社では、休暇を社員が利用しやすいよう、改革が行われました。

・サバティカル休暇:キャリアを見つめなおしたいときに取得できる制度(最長3ヵ月)

・土曜日祝日振替休暇:土曜日が祝日のときにその前の金曜日を休暇にできる制度

・課題解決休暇:他人の課題を解決するために取得できる有給(例:自治会のゴミ拾い、祭りの手伝い)

住友商事株式会社

住友商事株式会社では、メリハリのある働き方が推進されました。具体的には、毎週金曜日の有給取得を推進(プレミアムフライデー)したり、15時退社を推奨したりしたのです。結果、前年よりも金曜日に有給取得・15時退社をする社員が1.5倍に増え、時間外労働も減少に転じたとしています。

トヨタ紡織株式会社

トヨタ紡織株式会社では、女性社員向けに充実した育児・介護休職制度を導入しています。例えば、子供が3歳になるまでの育児休職制度、育児短時間勤務制度、同一職務への再雇用制度などがあります。

株式会社ワコール

株式会社ワコールは男性社員よりも女性社員の方が多い会社です。そのため、出産や育児・介護が理由で離職する社員が多く、従業員の定着率の改善が課題になっていました。そこで同社では、休業制度や短時間勤務制度を導入。結果、2010年度~2014年度における育児休業取得者の復帰率は100%に到達しています。

日本システムウエア株式会社

日本システムウエア株式会社では、特別休暇の取得を積極的に推進しました。具体的には、年に1回5日連続で休める特別休暇を社員に付与して、夏季一斉休暇制度を廃止したのです。社員の都合に合わせて休みを取れる仕組み作りにしたことで、年次有給休暇の取得率が上がったとしています。

花王株式会社

花王株式会社では時間外労働を減らすことが課題となっていました。そこで同社では、コアタイムを廃止し、時間単位で休暇を取得できるように働き方改革を実践。また、男性社員に対して育児休暇を取得するように勧め、2015年の取得率は対象者の4割に上りました。

ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社では、副業の解禁、在宅勤務制度、スーパーフレックスタイム制度が導入されています。スーパーフレックスタイム制度とは、コアタイムが撤廃されたフレックスタイム制のこと。これにより、社員は業務内容に合わせて始業時間・就業時間を自由に変更できるので働きやすい環境になったとしています。

中外製薬株式会社

中外製薬株式会社では、社員が子育てをしている期間の勤務体制のサポート不足や長時間勤務の常態化などが課題となっていました。そこで、コアタイムの短縮や在宅勤務制度などを導入して働き方改革を行い、社員が働きやすい労働環境を整備。

年次有給休暇を積極的に取るように呼びかけたり、フレックスタイム制度の活用を意識づけたりしたことで休暇の取得率が上がり、残業時間を前年よりも少なく抑える結果に繋がったとしています。

三井物産ロジスティクスパートナーズ株式会社

三井物産ロジスティクスパートナーズ株式会社では、長時間労働の短縮化が課題となっていました。そこで、2012年に導入されたのがフレックスタイム制度です。同社では子育て期間中の社員でも制度を利用できるようにし、社員に対する意識改革も実施。結果、フレックスタイムを導入してから1年で人件費の総額が15%ほど減少したのです。

まとめ

今回は、働き方改革の基本的な概要や事例を紹介しました。働き方改革が推進される背景には、社会的な要因(少子高齢化など)と労働者のニーズがあります。

企業の経営者からすると、働き方改革を自社で導入することに不安を感じることもあるでしょう。しかし、すでに働き方改革を実施して成功しているところも多くあります。今回紹介した実現方法を参考に、自社に合った働き方改革を検討してみてください。

<参考>

【今さら聞けない】働き方改革とは? 3分でわかる78施策のポイント解説(カオナビ)

自社での取り組みの見本になる働き方改革の好事例5選を詳しく紹介(cyzen)

働き方改革の成功事例5選! 見本となるアイデアをご紹介(ソニービズネットワークス)

残業時間を削減!働き方改革の成功事例8選と失敗しない取り組み方(LISKUL)