チャットツールとしてビジネスシーンでよく使われるSlack(スラック)。実は他のアプリと連携できることをご存じでしょうか?
今回はSlackを他のアプリと連携するメリットや、実際に紐づけられるアプリをご紹介します。
ツールを活用して作業を効率化したい人は、ぜひSlackのアプリ連携機能を使ってみてください。
Slackをアプリと連携するメリット
まずはSlackを他のアプリと連携するメリットを見てみましょう。
一つ目のメリットは、情報が流れてしまい見逃すのを防げることです。
プロジェクト管理ツールと連携すればやるべきことを記録しておけるため、必要なタスクが発生したときにすぐ振り返ることが可能です。
二つ目のメリットは、他のアプリと連携することで通知をまとめられることです。
複数のアプリに通知が出るとひとつずつチェックしなくてはいけませんが、アプリ連携をすることでSlackのみに通知がくるよう設定できます。
Slack単体では不便に感じていたことでも、複数のアプリをつなげることで便利な機能に代わるのがいいところです。
Slackと他アプリの連携方法
Slackを他のアプリと連携させるときは、SlackのAppディレクトリというページから設定を行います。
連携できるアプリはここから検索できるようになっており、コマンドにアプリ名を入力して設定します。
ためしにGoogle Driveを連携する方法を見てみましょう。
①Slack Appディレクトリからアプリを検索
Appディレクトリにアクセスして、検索コマンドにアプリ名を入力します。
②サインインしてアプリをインストール
連携したいアプリをクリックすると次のページへ飛びます。
「サインインしてインストールする」をクリックし、アカウント情報を入力してアプリを連携します。
③スレッド上で機能を使う
連携できたら、スレッド上からアプリの機能を使えます。
投稿時に雷マークを押して、アプリ名を入れると該当のサービスが表示されます。
Google Driveの場合はこの機能を使ってスプレッドシートやドキュメントを共有することが可能です。
基本的には上記の流れでアプリを連携できます。
追加したいときはAppディレクトリから設定すると覚えておきましょう。
Slackを連携できるアプリ25選
具体的にどんなアプリが使えるのか、アプリ名と連携方法、連携してできることなどを解説します。
ファイル管理アプリ
まずは連携できるファイル管理アプリをご紹介します。
Slackと連携できるのはGoogle Drive、Dropboxの2つがあります。
Google Drive
グーグルのファイル管理ツールのGoogle Driveは、Slackと連携すればクラウド上にあるファイルをスレッドで共有できます。
またファイルにコメントが付いたときは通知が表示され、特定のファイルに対するメンバー間のやり取りが可能です。
Dropbox
出典:Dropbox
Dropboxはデータを保存しておけるファイル管理アプリです。
すぐに使わないデータの保存や、チームメンバー間で共有したいファイルがあるときに役立ちます。
Appディレクトリから追加したあとは、Google Driveと同じようにスレッドからDropboxにあるファイルを添付できるようになります。
プロジェクト管理ツール
次に紹介するのはプロジェクト管理ツールです。
Slackでやり取りをしながらプロジェクトの進捗を確認できるため、必要次項や進行具合をスムーズに共有できます。
Googleカレンダー
Googleアカウントのタスクやスケジュールを管理できるGoogleカレンダーも、Slackで連携できるアプリです。
連携するとSlack上で新たなスケジュールを設定して、スレッドに入っているメンバーにイベントを作成したら通知できるようになります。
Appディレクトリから連携したとは、スレッド内にある雷マークから呼び出すことが可能です。
Trello
Trello(トレロ)はチーム間でタスク管理ができる無料アプリです。
付箋を貼ったり、はがしたりするイメージでタスクを整理できて、使いやすさに定評があります。
Slackと連携することでスレッドからTrelloにタスクを追加したり、スレッドからTrelloに飛んでタスクを確認したりできます。
asana
出典:asana
asana(アサナ)は少人数のチームから会社全体の目標まで幅広いタスクを管理できるアプリです。
タスクごとの優先度や期日などが一覧で見えるため、効率よく進捗を確認することが可能です。
Slackと連携すると、asana上のタスクの状況が更新されたときに通知が出るようになります。
またSlackからasana上のタスクを編集できるので、アプリを切り替えて使う必要がありません。
ToDoist
出典:Todoist
Todoist(トゥードゥイスト)とは仕事やプライベートのタスク管理に役立つツールです。
タスクをチームのメンバーに委任できたり、個人ごとにカスタマイズできたりするのが特徴です。
Slackと連携することでTodoist上のタスクを変更したり、更新した際にチームメンバーを通知を送ったりすることができます。
Backlog
出典:Backlog
BacklogはWeb制作会社や広告代理店、IT企業などで利用されているタスク管理ツールです。
プロジェクトの進捗共有の他にバグ管理システムなどがあり、不具合があった際にSlackを経由して通知を受け取ることができます。
エンジニア向けアプリ
Slackはエンジニアによく使われるアプリとの連携も可能です。
代表的なサービスをいくつか紹介します。
Zapier
出典:Zapier
Zapier(ザピアー)はアメリカで生まれたタスク自動化ツールです。
コードを使わずに業務フローを進めたり、アジェンダの作成を効率化したりする機能が搭載されています。
Slackと連携すると、Zapierを使って自動作成したアジェンダなどのファイルをスレッド上で共有し、通知を送ることが可能です。
アジェンダの作成以外にも、Zapierで連携した作業をSlackのスレッドから通知することが可能です。
GitHub
Github(ギットハブ)はソフトウェア開発に使われるアプリで、コードのバージョンを管理する役割を果たします。
Slackからコードを入れてGithubに指示を送ることができるため、連携するとGithubを毎回ひらく手間が省けるのがメリットです。
Github上のコードをSlackのスレッドから閲覧することも可能なため、作業の効率化に役立ちます。
CircleCI
出典:CircleCI
CircleCI(サークルシーアイ)は、クラウド上のコンテナなどを使ってアプリケーション開発や動作テストなどを実施できるツールです。
Slackと連携すると、CircleCI上で行った処理が適切かどうか通知を送ることができます。
処理が失敗したときにすぐ直すことができるので、ソフトウェア開発をスピーディーに進めてチーム間の連携を強化することが可能です。
JIRA
JIRA(ジラ)はアジャイル開発を効果的に進めるために開発されたツールです。
スプリント計画やタスク分散、リリース後のレポートなど、ソフトウェア開発に必要な手順を一貫して管理できます。
Slackと連携すると、JIRAで管理しているプロジェクトに変更があったときに通知を受け取ることが可能です。
またスレッドから新たなプロジェクトを作ることもできるようになります。
通話システム・グループウェア
テレワークで利用率が増加した通話システムやグループウェアも、Slackと連携して使うことができます。
企業でよく使われるツールを紹介しますので、自社で利用しているものがあったらぜひご活用ください。
Skype
Skypeは言わずと知れたオンライン通話システムのパイオニアです。
Office365を使っている企業では、Skypeを使ってオンライン会議を行うことも多いでしょう。
Slackと連携すれば、スレッドから通話をしたりチャットを送ったりできるようになります。
SlackとSkypeを併用している企業では、Slackに機能を集めてひとつのアプリから通知を受け取ることも可能です。
Zoom
出典:Zoom
オンライン会議システムとして台頭してきたZoomもSlackとの連携が可能です。
Skypeと同じように、連携後はSlackからZoomをひらくことができます。
さらにZoom上で会議用のURLを発行する必要がなく、Slackで出せるコマンドから参加できるので効率よく会議を始められます。
Microsoft Teams
MicrosoftのTeamsもSlackと連携できるアプリのひとつです。
MicrosoftのOffice365を使ってTeamsを導入している企業なら、TeamsをひらかずにSlackからやり取りを行えます。
連携するとSlackからTeamsのWeb会議を設定してはじめられたり、Slackの通話設定をダイレクトにTeamsにつなげたりすることが可能です。
メールアプリ
企業のコミュニケーションに欠かせないメールも、Slackからひらいたり送信したりできます。
連携できる主なメールアプリを見てみましょう。
Outlook
MicrosoftのOffice365を利用している企業では、メールアプリのOutlookを使っている人も多いと思います。
OutlookはSlackと連携すると、メールの画面上からアイコンを押すだけでSlackに内容を共有できます。
またOutlookの予定表に入っているイベントをSlackから通知することも可能なため、スケジュール管理アプリとしても利用可能です。
Gmail
Googleが提供しているGmailもSlackと連携できるメールアプリです。
連携したあとは、GmailからメッセージをSlackのスレッドやダイレクトメッセージで共有できるようになります。
また自動転送設定もできて、設定した条件に合致するメールをSlackに共有することも可能です。
Notia
出典:Notia
Notiaはメールを解析して自動仕分けしたり、通知を出したりして対応漏れを防ぐためのAIアシスタントシステムです。
Slackと連携すると、AIによって重要とみなされたメールの受信通知が届きます。
またメールを送信したときに、相手に開封されたかどうかをSlackで確認することが可能です。
カスタマーサポートツール
顧客とのやり取りに役立つカスタマーサポートツールの中でも、Slackと連携できる代表的なアプリを紹介します。
Zendesk
出典:Zendesk
Zendesk(ゼンデスク)はチャットサポートやメール、電話などから来た問い合わせ内容を管理してカスタマーサポートを効率化するツールです。
チャットサポートは自動対応の仕組み構築もできるため、顧客対応にかける時間を大幅に短縮できます。
Slackと連携すると、Zendesk上でタスクのステータスを変えたときに通知が出るようになり、リアルタイムで進捗状況を知ることが可能になります。
Formrun
出典:Formrun
Formrun(フォーラムラン)は、問い合わせフォームの設置から対応する際の顧客リスト参照、実際のやり取りをひとつのツールで実現できるアプリです。
問い合わせフォームの作成時間を90%削減できた実績があり、コーディングなしで簡単に作ることができます。
Slackと連携すると、問い合わせがあったときや社内のスタッフが回答したときにスレッドで内容を確認することが可能です。
チーム間でやり取りの様子を即座に見られるので、各々が違う場所にいても意思疎通をスムーズにおこなえます。
Intercom
出典:Intercom
Intercomは「よくある質問ページ」を作ったり、チャットサポートでの対応を効率的に進めたりできるアプリです。
利用者がページをひらいている時間を分析して、ちょうどいいタイミングでポップアップを出すといった設定も可能です。
Slackと連携すると、問い合わせフォームにきた質問を見てスレッドから回答することができます。
毎回カスタマーサポートツールをひらく必要がないので、対応の効率化におすすめです。
営業支援ツール
Slackでは、売上数字や商談状況を管理するのに必要な営業支援ツールも連携して利用できます。
2つの代表的なアプリを見てみましょう。
Salesforce
出典:Salesforece
Salesforce(セールスフォース)は商談状況や見込み客のリスト管理、成約までのプロセス分析など幅広い機能を持つ営業支援ツールです。
機能をカスタマイズしてダッシュボードなどに表示できるので、リアルタイムに営業状況を確認できます。
Slackと連携すると、Salesforce上にある顧客や商談を検索して詳細を閲覧できます。
営業部門に所属していて、毎回アプリを切り替えたくない人におすすめです。
Senses
出典:Senses
SensesはAIと営業支援機能を組み合わせたアプリで、自動入力やリスク分析などをおこなえるのが特徴です。
名刺管理や見積書管理など、営業に必要なデータも一元管理できます。
Slackと連携すると、Sensesに登録されている案件の情報を閲覧できるようになり、情報が更新されたら通知を受け取ったりすることが可能です。
その他のツール
Slackは上記以外にもさまざまなジャンルのツールと連携できます。
効率化につながる代表的なその他のツールを紹介します。
言わずと知れたSNSのTwitterは、企業の広告などにも使われているブランディングツールです。
Slackと連携すると、指定したアカウントのツイートをスレッド上から見ることが可能です。
また運用しているアカウントの発信内容もSlackから見られるので、客観的な目線からツイートを分析することもできます。
Stripe
出典:Stripe
決済システムのStripe(ストライプ)もSlackと連携できるアプリです。
ECサイトなどオンラインの取引における決済や請求書の送付、不正利用者への対応などを一元的にサポートしています。
Slackと連携すると、支払が完了したときや提供しているサービスのプランが変更されたときなどに通知を受領できます。
Mailchimp
出典:Mailchimp
Mailchimp(メールチンプ)はメールマーケティングなどに使われるメール配信サービスです。
現在英語しか対応していませんが、デザイン性が高いので使いやすく定評があります。
配信したメールの開封率や送信率がレポートで表示され、数字を分析するのにも役立ちます。
Slackと連携すると、Mailchimpを使ってメールを送信したときや、配信先のリストを更新したときに通知を受け取ることが可能です。
まとめ
Slackが連携できるアプリと、どのように作業を効率化できるのかをご紹介しました。
アプリを複数使うと使い分けが大変ですが、Slackを他のツールと連携させることで日々のやり取りにかける時間を短縮できます。
本記事で紹介したアプリをうまく活用いただき、業務の生産性向上に役立ててください。