クリティカルシンキングとは?ビジネスに欠かせない思考法の鍛え方 

ビジネスを進める際によく使われる思考法「クリティカルシンキング」。

ロジカルシンキングを使ったことがある人は多いと思いますが、クリティカルシンキングについてよく知らない人もいるかと思います。

情報が増えて変化が加速する現代社会では、クリティカルシンキングを身につけることがビジネスの拡大に欠かせません。

今回はクリティカルシンキングのメリットや、鍛える際のポイントなどを詳しくお伝えします。

クリティカルシンキングとは

クリティカルシンキングとは英語で“Critical Thinking”と書き、日本語に訳すと「批判的思考」です。

批判的思考、と聞くとクレームのようなネガティブなイメージをするかもしれませんが、実際はそうではありません。

「客観的な視点から物事を見るための思考法」として、ビジネスを始めとして様々なシーンで使われています。

具体的には、とある物事や事象に対して「なぜ?」「どうして?」「それは間違ってない?」といった思考を繰り返します。

一見批判的な思考ではあるものの、上記を考えることによって物事を多角的に見たり、正当性を確かめたりすることが可能になるのです。

なぜクリティカルシンキングが用いられるか

クリティカルシンキングが用いられる背景には、情報が増え続けていることが挙げられます。

現代は情報過多ともいわれており、たくさんある情報の中から本当に正しいものや、信頼性の高いものを取捨選択しなくてはいけません。

そんなときこそ、物事の本質を突き詰めるクリティカルシンキングが役に立つのです。

今後の社会では、物事を根本から見つめ、あり方を考えることで、正しい情報を見つけて活用していく思考法が必要になります。

クリティカルシンキングの例

ここで一つクリティカルシンキングの例を見てみましょう。

「カスタマーサポートの満足度が下がっているのは、外部委託業者に依頼しているから」

この主張についてクリティカルシンキングを使って考えてみます。

・なぜ外部委託して満足度が下がったのか?

→自社のスタッフではないメンバーが対応しているから

・外部委託先のメンバーは商品について知っているはずでは?

→十分な研修を受けていない可能性がある

・顧客満足度が低下したのは、本当に外部委託したからなのか?

→そもそも商品の質が下がっているなど、他の可能性も考えられる

・外部委託してから顧客満足度が下がったデータはあるのか?

→顧客アンケートなど、数字のデータをチェックする必要がある

このように、そもそもの主張が正しいのか、理由や根拠を深堀していくのがクリティカルシンキングです。

最初に主張と根拠があったとしても、クリティカルシンキングをすると他の理由が見つかったり、確認しなければいけない事実が見つかったりする可能性があります。

ロジカルシンキングとの違い

クリティカルシンキングとよく間違われる思考法に「ロジカルシンキング」があります。

ロジカルシンキングは、物事を論理立てて考える思考法であり、本質を考えるクリティカルシンキングとは別物です。

たとえばAだからB、BだからCと物事を順序立てて、理由と結論が成り立っているかどうかを検証します。

ただ、ロジカルシンキングには推論を含むことがあり、全てが事実に基づくとは限りません。

一方でクリティカルシンキングは「Aは正しいか?なぜAになったか?」を考える思考法であり、ロジカルさだけでなく前提条件の整理や、考え方そのものを疑うのが特徴的です。

クリティカルシンキングのメリット

クリティカルシンキングには本質を突き詰めたり、物事を複数の視点から見直したりするなど様々なメリットがあります。

効果を解説しますので、ぜひビジネスや議論の際に取り入れてみてください。

本質を突き詰められる

クリティカルシンキングの大きなメリットは、本質を突き詰められることです。

意見や事象に対する根拠や妥当性を問うので、上辺だけの話ではなく深堀りして物事を深く考えられます。

たった一つの課題がビジネスモデルの在り方を変えるきっかけになり、企業の理念に立ち返る機会にもなるのです。

新しい考えや意見が見つかる

2つ目のメリットは、新しい考えや意見が見つかることです。

クリティカルシンキングは自分の主観を離れて客観的に物事を考えることが原則なので、第三者の視点から俯瞰して思考できるようになります。

複数の視点を持つことで、今までは思いつかなかったようなアイデアが出ることもあり、新たな気づきを得ることもあるでしょう。

数字に基づいた判断ができる

メリットの3つ目は、数字に基づいた判断ができることです。

ロジカルシンキングでは憶測で物事を考えることがありますが、クリティカルシンキングは「なぜ」を繰り返すため事実に基づいた思考が可能になります。

根拠を示すために数字のデータを用いたり、妥当性を調べるために統計を使ったりすることが増えるので、自然と数字に基づいた議論ができるのです。

クリティカルシンキングのコツ

クリティカルシンキングを進める際は、あらかじめ目標を立てることや思考のクセを知ることが大切です。

効果的にクリティカルシンキングを実践するためのポイントを3つお伝えします。

目標を設定する

クリティカルシンキングを始める前に目標を設定すると、最終的なゴールを見失わず軸を持った議論が可能になります。

関わる全員があらかじめ目標を共有すれば、議論が横にそれることはありません。

最終的なゴールを達成するために何の情報が必要で、どのように進めたらいいのかを念頭においてクリティカルシンキングを実践しましょう。

自分の考え方のクセを知る

ポイントの2つ目は、自分の考え方のクセを知ることです。

人はだれしも偏見や主観を持っており、無意識のうちに同じパターンで考えてしまう傾向があります。

自分のクセを知るためには、クリティカルシンキングをした際の話の進み方を記録しておくことが有効です。

後から見直したときに、別のタイミングでも同じ思考を繰り返していた、など客観的に見られるようになります。

思考のクセを知って他の角度から物事を見ることを意識すれば、活発な議論ができるようになるでしょう。

日頃からクリティカルシンキングを継続する

クリティカルシンキングは日々の練習で鍛えられるものです。

いざビジネスでやっても効果が出ないことは往々にしてあるので、日頃からクリティカルシンキングを意識して習慣づけましょう。

自分がやっている趣味や家事など、身の回りのことについて考えるのも有効です。

何度もやることで精度を向上できるので、ビジネスの場で実践するときにさらに深いところまで思考を巡らせることが可能になります。

まとめ

クリティカルシンキングの実践方法や具体例、行うときのポイントについて解説しました。

ビジネスにおいて、本質を見失わずにタスクやプロジェクトを進めるために欠かせないクリティカルシンキング。

ロジカルシンキングも大切ですが、同時並行で思考力を鍛えればさらに効果を得られて成果を最大化できることでしょう。

日頃の些細なことからクリティカルシンキングの練習はできるので、取り入れたいと思った方はぜひ今日から始めてみてください。