人を雇い事業を運営する経営者。立場や責任。同じ境遇の人がいないことから共感をしてもらえなかったりクリティカルなアドバイスをもらえる人は少ないですよね。果たして経営者が相談したいことや事業に課題が見つかった時誰に相談すればいいのか?を本記事ではご紹介します。
この記事を読み、経営課題の相談相手について考えるきっかけになれば嬉しいです!
中小企業経営者は誰に相談している?
初めに中小企業経営者の多くは誰に経営課題の相談を行っているのか?そもそも、相談相手がいる中小企業はどれくらいいるのかをご紹介します。
まず初めに、日頃の課題や悩みを相談する相手がいる企業はどれくらいいるのかをご紹介します。
中小企業庁が行った調査結果をまとめた下記グラフをご覧ください。
日頃の相談相手の有無(従業員階級、業種別)
出典:(株)野村総合研究所(中小企業と公的支援ニーズに関するアンケート)
こちらのグラフを参照すると、従業員規模が小さい企業ほど日頃の相談相手がいない割合が高いことが分かります。
おそらく従業員数が少ない企業の相談相手がいない割合が多い理由は
・業務負担が多いため相談する時間がない
・相談するほどの課題が顕在化していない
・立ち上げばかりで相談相手がいない
などが考えられます。
では次に、相談相手にはどんな人が多いのでしょうか?
下記グラフをご覧ください。
日常の相談相手(企業規模別)
出典:(株)野村総合研究所(中小企業と公的支援ニーズに関するアンケート)
こちらの調査結果を見る限り、小規模事業者も中規模企業も同じような相手に相談していることが分かります。
トップ3を順位付けをすると
1.税理士・公認会計士
2.同業種の経営者仲間
3.経営陣、従業員
となっています。
1と2に関してはどちらかというと、組織内の方に相談しているというのが驚きでした。税理士・公認会計士の方へはお金回りの相談(決済書など)、そして経営陣や従業員には現場の意見は商品・サービスの販促などに関する相談をしているのでしょうか?
いずれにしろ、クリティカル(事業活動において重要な課題)な課題に関しては組織内や関係者に相談しているように感じます。
ここまでを要約すると、
・企業規模問わず約半数以上の経営者は日頃の相談をする相手がいる
・また相談相手は、組織内の方の割合が高い
ことが分かりました。
相談相手がいることの重要性とは?
上述したことにより、相談相手がいる企業が半数ほどいることが分かりましたが、経営課者や日頃の悩みを相談することがいることは重要なのでしょうか?
おそらく、相談する意図としては
・自身では見つけられない解決策を見つける
・他社視点で課題を見つけたい
などが主な理由かと思われますが実の所それらは役に立っているのでしょうか?
結論から申し上げると、相談相手がいることが事業活動において重要です。その理由としては、相談者の有無が経常利益の増加に影響しているからです。
下記グラフをご参照ください。
経常利益の傾向(日常の相談相手の有無別)
出典:(株)野村総合研究所(中小企業と公的支援ニーズに関するアンケート)
上記グラフからは、日常の相談相手がいることで経常利益が増加していることが分かります。
外部からのアドバイスにより、事業の幅が広がったり手段が増えることが経常利益が増加する要員だと思います。
そのため、相談相手がいない経営者はご自身の中だけで悩まずきちんとご自身で選ばれた方に1度ご相談してみてはいかがでしょうか?相談することで事業面でのメリットはもちろんご自身の気持ちが少しでも楽になるのではないでしょうか。
また、相談相手を拡大したいと答える企業の7割が現在相談相手がいる企業というデータもあり、相談することで何かしらの恩恵を受け満足している割合が多いことも分かります。
もう1点、相談者がいることのメリットは成長企業の多くが相談相手を持っているという点です。
下記グラフをご覧ください。
成長企業の相談状況(支援者ごとの支援件数)
出典:(株)日本政策金融公庫総合研究所(新規開業パネル調査)
こちらのグラフから、成長企業の相談件数の合計値が最も高いことが分かります。成長企業は開業前から相談をしており、その差は縮小企業の約3倍です。
また、専門家への相談件数が多くプロの視点を取り入れようとする姿勢をこのグラフからは感じます。
以上の理由から、相談相手がいない方は一度他者からのアドバイスをもらう機会を作ることをお勧めします。しかし、一体誰に相談すればいいのでしょうか?
次の章では、適切な相談相手について。そして相談相手の見つけ方を現代的なDXの手段でご紹介します。
【DXを利用した現代版】相談相手の見つけ方
本章では
・課題、悩みごとの適切な相談相手とは
・適切な相談相手の見つけ方
の2点をご紹介します。
課題、悩みごとの適切な相談相手とは
まず初めにお伝えするのは、当たり前のことかもしれませんが相談相手は課題や悩みごとに適切な人がいるということです。よくあるミスとしては、税理士さんに商品への助言をもらったりすることです。
なので、適材適所でそれぞれの課題と悩みに適した人へ相談をするようにしましょう。
その参考として下記グラフをご覧ください。
①クリティカルな経営課題
初めにご紹介するのは、
・営業・販路開拓
・商品・サービスの開発
・技術・研究開発
など、事業のコンセプトや成長に直結するマストで解決するべき課題についてです。果たしてこれらの課題については誰に相談をしているのか?下記グラフをご覧ください。
事業活動に必須であるこれらの項目に関しては、「コンサルタント」と「支援機構」へ相談をする方が多いことが分かりました。法律や税金関係などとは違い正解がない項目であることから正解のない課題に対して解決策を導くコンサルタントや支援機構が指示を得ているのだと思います。
パフォーマンス向上の経営課題
では続いては
・ICT活用
・財務
など、企業のパフォーマンスをどう向上させるか?という点については誰に相談しているのでしょうか?下記グラフをご覧ください。
出典:(株)野村総合研究所(中小企業と公的支援ニーズに関するアンケート)
企業のパフォーマンス向上についてはかなり差が現れました。
ICT活用に関しては、上述した課題とにており「コンサルタント」「支援機構」の割合が高いことが分かります。その理由としては、ベストな手段を選ぶだけで解決する課題であるからこそ失敗しないよう導入に際してプロのアドバイスをうけにいっているのだと思います。
そして、驚いたのは財務に関しては全体的に相談している割合が圧倒的に多いということです。網羅的に相談を行っていることが分かります。やはり財務は企業存続で重要な役目を果たしているという認識が共通して持っているためこのように相談をしているのでしょうか。
相談相手まとめ
あくまでも中立的な立場での意見なので上記資料が正しいか正しくないか分かりませんが、同様の調査対象企業が、経常利益の向上やこれからも相談相手を拡大したいと答えてるためこれらの支援状況は合っている可能性が高いといえるのではないでしょうか?
こちらの支援対象を見ると一目瞭然ですが、経営課題ごとに頼っている支援機構が変わっていることが分かります。
また、無形の経営課題(営業、財務など)になるほど支援機構を利用している割合は高く、逆に有形の経営課題(技術、生産など)ほど支援機構を利用していない割合が増えています。
以上のことから、もし経営課題に対する適切な相談相手が分からない場合は
①経営課題は何なのか?
②それは有形か無形か
③5つの候補である支援機構でフィットする機関を上記資料を参考に選ぶ
という流れで相談相手を検討してみてはいかがでしょうか。
適切な相談相手の見つけ方
では、相談相手のジャンル(商工会やコンサルタントなど)が決まった際、具体的な経営課題と相性のいい相談相手はどうやって見つけるのでしょうか?
結論としては、アプリやSNS、Webサイトなどを利用するです。
というのも、従来は相談相手がどんな強み(財務のどの分野に対する知見が多いのかなど)は事前に評価しにくくなっていました。
理由は、アナログな手段が多かったため、人からの紹介や電話などクローズドな環境のため客観的ファクトがないからです。
しかし、今は情報がオープンになり様々な手法でより詳細な情報を事前に得ることができます。例えば、気になる相談相手となりうるコンサル会社がある場合、インターネットでその会社の評判を調べたり、ホームページの事例を見るなどです。
そのため、適切な相談相手を見つける際は
①相談相手の候補をツールやSNS、インターネットを通して見つける
②クチコミやSNSで相談相手候補が経営課題とフィットしているのかを確認する
③連絡する
という流れが現代流かつ客観的ファクトがあるためミスマッチが起きにくいと思います。
経営者向けマッチングプラットフォームのご紹介
そして最後に、相談相手の候補を見つける新しい手段としてマッチングプラットフォームをご紹介します。
ご紹介するのは相談相手に多かった「税理士」「コンサルタント」「経営者」のマッチングプラットフォームです。
ぜひ、今の時代にあった新しい手段としてご参照ください。
【T-SHIEN】税理士のマッチングプラットフォーム
T-SHIENは日本最大級の税理士マッチングプラットフォームです。無料で相談できることや、物件を探すように価格や地域、業種で絞り込みができたり、匿名で気になる税理士さんにメッセージを送ることができます。ミスマッチも起きにくく、フィットする税理士さんが手軽に見つかるのは魅力ですね!
参考:T-SHIEN
【オンリーストーリー】決裁権のある経営者層とのマッチングプラットフォーム
オンリーストーリーは、決裁権のある経営者層とのマッチングプラットフォームです。こちらは経営者が抱えている課題をもとにマッチングしてくれるサービスがあり適切な相談相手を気軽に見つけられるサービスとなっています。
また無料で利用できるのも魅力です。(有料プランもございます)
参考:オンリーストーリー
【CXOバンク】企業役員専用のマッチングプラットフォーム
CXOバンクは、役員限定のFacebookのようなサービスです。登録しているのは企業の役員クラス以上が限定です。役員間のリレーションを手軽に行えるので経営者や役員クラスへ相談をしたいと思った時は、CXOバンクで出会い関係構築をしたあと相談してみてはいかがでしょうか・
参考:CXOバンク
まとめ
いかがでしたでしょうか。
経営課題に関する相談というのは、相談相手が誰がいいのか分からず見つけられなかったり、適切ではない人に相談してしまったりと悩みがつきないと思います。
ただ、調査によると半数以上が相談を実施していたり、様々なツールが生まれ相談しやすい環境ができたりと徐々に相談しやすくなりつつあります。
本記事をお読みいただき、何かしらの悩みが生まれた際相談してみよう!と思っていただけると幸いです。
<参考>