新人が入るたびに必要になる教育。規模が大きくなるほどその負担は増えてくると思います。新型コロナウィルスの蔓延により教育体制もオンラインに切り替える企業が増えています。本記事では教育をDXを用いてどう効率化するか?をご紹介します。
この記事を読み、動画教育体制の導入を検討するきっかけになれば幸いです。
動画教育とは
本記事のテーマの動画教育とはその名の通り「動画を教育変わりに見て学んでもらう」ことです。
近年、教育体制の見直しや、新型コロナウイルスの蔓延により動画教育の普及が活発化しています。
そもそも、この動画教育が普及し始めた背景には従来の教育体制にかかる時間的コストが大きいことが原因でした。
というのも、従来の教育体制では
・ビジネスマナー研修
・自社のサービス説明
・組織説明
などを新しい従業員が入るたびに行っていました。しかし、毎回このような教育をしていては時間的コストもかかりますし、人事さんの負担が増えるだけではなく生産性も低下してしまします。
毎回同じ内容で教育するなら動画で教育動画を撮影してその動画をクラウドで管理することで場所や時間を問わず自身で学ぶ仕組みを作ってしまえばいいのでは?というのが動画教育が生まれた背景です。
きっと、これまで多くの従業員を採用してきた方にはこのお悩みに共感するところがあるのではないでしょうか?
では、具体的に動画教育を取り入れることでどんなメリット・デメリットがあるのかをご紹介します。
動画教育導入のメリット・デメリット
時間的コストを削減し教育を効率化することを目的に利用され始めた動画教育ですが、導入することにどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?それぞれご紹介します。
動画教育導入のメリット
動画教育を導入することで得られるメリットは下記のものがあります。
・時間的コスト削減により教育の効率化
・人件費削減
・講師や上司に左右されない統一したスキルやナレッジの共有が可能
・場所、時間に問わられず教育を行える
・繰り返し視聴が可能
です。
マンツーマンや、講師が直接教育を行わないことに違和感を感じる人も多いかもしれませんが、動画教育には上述したたくさんのメリットがあります。特に、新型コロナウイルスの蔓延により研修は場所に意識を使う必要がありますがその心配をする必要がないというのも魅力だと思います。
他にも、社内で教育体制がまだ整っていない企業の場合はプロが行う教育動画をそのまま社内で応用するということも可能で、動画撮影やコンテンツ作成などの工数をまるっと削減することが可能です。
また、これは見逃しがちなメリットですが、「講師や上司ごとに言っていることがバラバラ」というリスクを排除できます。生徒も講師も教育後の実務で認識の総意によるストレスが軽減されるのではないでしょうか。
動画教育導入のデメリット
逆に動画教育には下記のようなデメリットがあります。
・質疑応答にラグが生じる
・学んでもらう強制力が弱い
・利用する際はネット環境が必要
です。
リアルタイムではないことから、教育で学んでもらう強制力が弱かったり質疑応答にラグが生じることはデメリットだと思われます。しかし、これらは教育後のテストを実施したり実技でのパフォーマンスを判断したりすることで学ぶモチベーションの管理はできると思います。
質疑応答については若干チャットやメールでの質問で手間はかかりますが、それでも毎回教育を行うよりも効率的だと思われます。
メリット・デメリットを踏まえた上での導入方法
動画教育導入のメリット・デメリットはいかがでしたでしょうか。メリットがある反面、うまくモチベーションをマネジメントしなければいけないというデメリットもございます。
ただ、導入してみただけではデメリットの方が大きい可能性があります。
そのため導入をする際は、どうすれば教育内容を自主的にしっかり学んでくれるかを考える必要があります。
例えば
・動画視聴後、テストを実施する
・動画ごとに議事録をつけていただきレポートを作成してもらう
などです。
ただ学んでもらうではなくどうしたら最大限学んでくれるか?を考え導入に進むと導入の成果を感じることができると思います。
動画構成はどうする?
いざ導入をしよう!と決めた際、動画の構成はどうすればいいのでしょうか?
様々な企業の導入事例を見ていると大きく分けて3つの構成に分類されることがわかったのでご紹介させていただきます。
セミナータイプ
セミナータイプは、
・新人研修
・ビジネスマナー研修
など、1対Nの場面で選ばれている構成です。対象全員がマストで知る必要がある情報を共有する際に選ばれています。動画の内容としては、研修動画をそのまま流しているものや、テキストやイラストを入れたタイプなどがありました。
必要性が高く手間もかかりにくいので、初めて動画研修を導入した方はセミナータイプから取り組んでみることがオススメです。
マニュアルタイプ
マニュアルタイプは、
・業務スケジュール
・クレーム対応
など、実務的な業務内容を教える際に選ばれています。動画の内容としては接客業やルーチンワークの事業者が多く作成しており、1日の業務内容や、イレギュラー対応についてをポイントポイントで分けている構成が多かったです。マニュアルのため様々なケースを想定し構成を作る必要がり必然的にボリュームが大きくなってしまうため、動画を作成するのは大変かもしれません。
ストーリータイプ
ストーリータイプは、
・優秀社員インタビュー
・イレギュラー対応
など、動画をコンテンツとしてたくさん作成し社員のモチベーション管理やリアルタイムでの重要情報を共有する際に選ばれているタイプです。動画の内容としては、仕事術などのインタビューや、パワハラ対応など企業ごとにたくさんの種類がありました。ストーリータイプは構成の手間がかかりますが、インタビューなどの場合は簡単に作成できるため初心者にもオススメの構成です。
導入企業事例
続いて動画教育を導入している企業をご紹介します。
導入している企業はどんな課題を解決するために導入をしたのか?ぜひ参考にしてみてください。
デジタル・アドバイタイジング・コンソーシアム株式会社
■導入背景
インターネット広告領域の企業であるため日々進化していく業界についていくために学習習慣をもってほしかったそうです。そのため、チケット制で外部教育へ参加してもらっていたそうなのですが、本業が忙しいためなかなか参加ができなかったらしく、より参加しやすい学びの手段として動画教育サービスを導入をされたそうです。
出典:学習習慣の定着を目指した人材育成を「スクー」が実現 若手社員の育成に活用」
近畿生コン関連協議会
■導入背景
知識のない新人向けに基礎知識を身につけていただくために導入をしたそうです。身体的に危険な可能性もあるコンクリートの取扱についてわかりやすく学ぶためや、1日の作業スケジュールについてを視覚的に分かりやすく学んでいただくために導入をされたそうです。
出典:「教育動画」の事例を紹介!eラーニングの活用方法やメリットも解説!
株式会社サンベルクス
■導入背景
食品業界での不祥事が相次いだことにより、衛生管理の重要性が上がったことから衛生管理を全社で統一する必要があったため動画教育サービスを導入されたそうです。まな板の洗い方などの基礎的な衛生管理の知識や、他店舗の好事例を動画としてまとめることで全体的な衛生意識の向上に繋がったそうです。
オススメの動画教育サービス
それでは最後のオススメの動画教育に利用できるサービスをご紹介させていただきます。
各種特徴もまとめておりますので、導入をご検討する際ぜひ参考にしていただけると幸いです。
大人のドリル「EGG」(エッグ)
■特徴
大人のドリル「EGG」は社員の才能のタマゴを育て、自分に合った「守・破・離」をデザインすることをコンセプトに設計されたビジネス教育プログラムです。
社内専用の教育プログラム(社内ルール)などはあるがその後の仕事に対する考え方を見つめ直して欲し実践に移して欲しいと思う企業にオススメのサービスです。
その理由は、内容が
なぜ?どう?など仕事の基礎的な疑問を解消する「迷わないマニュアル」
基礎知識を忘れさせないために反復で指導ができる「忘れないアプリ」
基礎をどう行動に移すのか?を支援する「行動チェックシート」
で、仕事に対する基本的な考え方から実践方法までを一気通貫してサポートしてくれます。そのため
・仕事の基礎や考え方についてを考えて欲しい
・基礎を実践に移すところまでをオンライン化したい
という企業にオススメです。
■導入企業事例
・株式会社オープンハウス
・大和ハウスグループ株式会社
・株式会社SCホールディングス
■価格
年間 13,000円
参考:大人のドリル「EGG」
Schoo(スクー)
■特徴
Schooは、自社の動画を格納し共有することはもちろん、Schooが提供する5,700本以上の様々な動画を視聴することができます。そのため、自社独自の研修だけではなく様々な領域について幅広く学ぶことが可能です。
Schooのイメージは、セミナー動画がたくさん入っている電子教科書と思っていただけるとわかりやすいと思います。様々な業界のプロがセミナーのような動画を撮影しストックしているので、Schooを開くと教科書感覚で動画を閲覧し自主的に勉強をすることができます。そのため
・複数の事業を行っている
・先進的かつ常に高い知識が必要な業種
という企業にオススメです。
■導入企業事例
・株式会社 博報堂アイ・スタジオ
・株式会社ボールド
・株式会社アントレ
■価格
1ID 1,500円/月
参考:Schoo
LearnO(ラーノ)
■特徴
LearnO(ラーノ)は、圧倒的な低価格と誰でも使いやすいデザインです。価格は業界最安値と言われるほどですが、クオリティーは非常に高いです。また、LearnO(ラーノ)は、コンテンツがあらかじめストックされているわけではありません。そのため、教育を行う前に動画を撮影する必要があります。以上のことから
・自社専用のルールなどの教育をストックしたい
・低価格で教育サービスを利用したい
企業にオススメのサービスです。
■導入企業事例
・株式会社セブン銀行
・アウディジャパン販売株式会社
・エヌアイシィ株式会社
■価格
月額 4,900円〜
参考:LearnO(ラーノ)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
動画研修は導入するメリットが非常に大きく、研修コスト削減や教育内容の統一化をしたい企業にはオススメです。導入の際は、モチベーションをどう維持させるか?をしっかりと考えてから利用してみることをお勧めします!
<参考>
動画ビズドットコム:社員研修に動画を採用して伸びた企業の成功事例