1社で勤め上げる前提は通用しないくなる?トレンドは職種ごとに人を選ぶ採用!

時代の変化とともに、働き方が多様化したことで求職者が仕事選びで意識する項目も変わってきました。本記事では、求職者の仕事選びに対する考え方の変化とともに企業はどんな意識を持って採用活動を行うのかをご紹介させていただきます。

この記事を読み、採用活動について考えるきっかけになれば幸いです!

【2020年版】求職者の仕事選びに対する考え方

初めに、求職者の仕事選びに対する考え方がどのように変化したのかをご紹介させていただきます。

結論としては、

「自身の希望に合わせて’’企業’’ではなく’’業務内容や給与’’などで仕事選びをするようになった」

と思います。

一昔前までは、「公務員になりなさい」であったり「大企業に入りなさい」という言葉をよく聞きましたが今ではめっきり聞かなくなりましたよね。

このように変化した主な理由としては

・売り手市場

・インターネットにより求職者が持っている情報が増え選択肢も増えた

だと思います。

現に、株式会社ネオキャリア様が行った転職理由に関するアンケート調査では下記のような結果が出ております。

■転職理由(20~40代)

転職理由

出典:株式会社ネオキャリア「【2020年度|中途採用動向をレポート】求職者が転職において重視することとは?

このデータから分かるように、転職理由の主語が「仕事」や「職種」に対するものが多かったり給与ややりがいなど業務内容に対する不満が多いことも分かります。つまり、自分が求めている仕事があれば企業にはこだわらないということです。

一昔前までは、新卒で入社し定年まで勤め上げるという考え方が主流だったり、給与や勤務地などが公開されておらず入社希望者は「企業」という枠で、成長性や安定性などを加味し転職や就職活動を行っていたので、今では仕事選びに対する考え方がより本質的になったと思います。

これが現代と現在の仕事選びの考え方の違いで人々は「企業軸」ではなく「仕事軸」で仕事選びをするようになりました。

この変化に合わせて生まれた採用活動における考え方が「メンバーシップ型雇用」と「ジョブ型雇用」です。

メンバーシップ型雇用とは

「メンバーシップ型雇用」とは、企業という枠で就職、転職活動を行う人に向けた採用活動です。日本型の採用活動というイメージが強い採用方法です。具体的な採用手法としては、仕事内容や勤務地などを限定せず、候補者はポテンシャルや人柄を考慮に入れて採用をしていきます。そのため、メンバーシップ型での採用は“就職”というより“就社”に近いといわれることもあります。昇給・スキルアップ・配置転換・勤務地の変更など勤務環境が大きく変わる制度となっている可能性があるのが特徴です。

メンバーシップ型雇用のメリット

メンバーシップ型雇用には下記のようなメリットがあります。

・企業が必要としているスキルを網羅している人材を育成できる

・愛社精神のある人材を採用できる

・臨機応変に異動などを依頼でき汎用性が高い組織が作れる

です。

・即戦力というよりも労働力を確保することにフォーカスしたい

・長期的に在籍し企業に貢献してくれる人がほしい

企業に選ばれる採用手法で、労働の仕組み化ができている企業や、ある程度規模が大きくネームバリューがある企業に選ばれる採用手法だと思います。

メンバーシップ型雇用のデメリット

逆にメンバーシップ型雇用には下記のようなデメリットがあります。

・生産性が低く人件費がかかる

・安易に解雇ができない

です。

給与や役職がある程度自動的に担保されるため向上思考が低い人材に育つやすい環境になってしまい生産性が低く、人件費がかかりがちです。また、安易に解雇ができないため窓際族のような人材が生まれる可能性もあります。

ジョブ型雇用とは

ジョブ型雇用

続いて、ジョブ型雇用についてご紹介します。

「ジョブ型雇用」とは、仕事や職種という枠で就職、転職活動を行う人に向けた採用活動です。どちらかというと欧米型の採用手法です。ジョブ型雇用では、求人の時点で職務内容や勤務地、給与などがジョブ・ディスクリプション(職務記述書)によって明確に定められており、労働者はその内容に自分の希望・スキルが合っていれば応募します。また、メンバーシップ型雇用と大きく違うのは異動や昇給、給与変動がありません。

ジョブ型雇用のメリット

ジョブ型雇用には下記のようなメリットがあります。

・即戦力を採用できる

・専門的なスキルを持ったスペシャリストの人材を採用できる

です。

・すぐに成果を出してくれる即戦力がほしい

・ミスマッチのない採用活動をしたい

企業に選ばれる採用手法で、採用コストを抑えたい企業やベンチャー思考な企業に選ばれる採用手法です。

ジョブ型雇用のデメリット

逆にジョブ型雇用には下記のようなデメリットがあります。

・雇用が安定しない

・異動などがしにくく、汎用性が低い

です。

スペシャリストであるがために、別の職種に関しては対応しにくかったり、仕事内容や職場に魅力がないと転職をしてしまう可能性が高いです。そのため、企業としては雇用を維持し続ける意識をメンバーシップ型雇用よりも持つ必要があります。

以上が、メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用です。どちらも一長一短のため自社にあった採用活動を選ぶ必要があります。

【2021年版】中小企業のメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の割合

では、現在中小企業ではメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用どちらが選ばれているのでしょうか。

一般社団法人日本能率協会が行った調査によると下記のようなデータがあります。

これからの経営や事業展開を踏まえ重視する雇用のあり方(A:メンバーシップ型雇用、B:ジョブ型雇用)

メンバーシップ型雇用

出典:一般社団法人日本能率協会(日本企業の経営課題2020

管理職と非管理職に分けた場合管理職では、メンバーシップ型雇用を重視し、非管理職ではジョブ型雇用を重視するというように分かれました。また、このように管理職ではメンバーシップ型雇用、非管理職ではジョブ型雇用と決めている企業は、役職問わずどちらかに一貫した採用手法になっているようです。そのため、組織としてどちらかの採用手法にこだわっているそうです。

2つの採用手法でどちらが優れているなどはありませんが、役職や職種、長期的な企業のゴールを考えた時にどちらが適しているか?を臨機応変に考え対応することが重要だと思います。また、この両者のいいとこどりをしたハイブリットのような採用手法を作ることも1つの手段だと思います。

これからの採用活動に関する考え方

では、2つの採用手法を知った上で採用手法を選ぶ時どのようにして選べばいいのでしょうか?

まず前提として、今日本ではジョブ型雇用が今後発展していくと言われており、企業としてもジョブ型雇用の方が企業成長のためには必要だと言われています。

その背景には、少子高齢化や新型コロナウイルスにより日本経済が疲弊したことで企業の資金力も変わったこと、働き方が多様化したことで求職者に合わせた採用活動と企業の露出方法が重要になったことがあります。

他にも、主要な採用媒体では給与や待遇、業務内容を明記する必要があり媒体を使って採用活動を行う場合はジョブ型雇用に寄ってくると思います。

また、経団連の中西宏明会長も

「新卒一括採用、終身雇用、年功序列型賃金が特徴の日本型雇用は効果を発揮した時期もあったが、矛盾も抱え始めた。今のままでは日本の経済や社会システムがうまく回転しない。雇用制度全般の見直しを含めた取り組みが重要だ」

「賃上げの勢いを保つことは大前提だ。ただ製品やサービスの付加価値向上に必要なスキルや意欲のある人が活躍できる環境づくりも大事だ。そのためには賃金体系や人事制度についてもしっかり対応すべきだ」

出典:日本経済新聞(「雇用制度全般の見直しを」中西経団連会長

とおっしゃっています。

以上のことから、これからの日本はジョブ型雇用が主流になってくると思われます。

しかし、ジョブ型雇用にもデメリットはあります。また、自社でジョブ型雇用を選ぶと決める際には

・採用活動の目的

・目的を達成するにはどんな人を採用する必要があるか?

・予算や期間

・教育環境

などを考えたうえでジョブ型雇用をどのように実施するか?その内容を定める必要があります。

また他にも、今は採用活動を行わないという選択肢もあります。

というのも、副業可能な企業が増えてくるとともに、優秀な社員が副業を始めたりしたことで

・スキルシェアリングサービス

・電通のように個人事業主で社員を採用する

などの働き方もあらわれています。

足りない業務があればスポットで外注してしまうという企業も増えいるため、1つの働き方にこだわらず自社にとって必要な採用手法はなんなのか?を考えて手段を考える必要があるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

これからの採用活動は、これまでの常識が通じなくなってきているなぁと感じます。自社の目的や組織形態に合わせた採用活動を考え時には全く新しい採用手法を用いることも重要だと思います。

<参考>

株式会社ネオキャリア「【2020年度|中途採用動向をレポート】求職者が転職において重視することとは?

一般社団法人日本能率協会(日本企業の経営課題2020

ウイングアーク1st株式会社(ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用 2つの違いや今後の方向性を解説

日本経済新聞(「雇用制度全般の見直しを」中西経団連会長