中小企業がECサイトを導入するには|メリット・デメリットと構築のポイントを紹介

IT化の進む現代、自社の商品やサービスをインターネット上のウェブサイトで商品・サービスを販売するECサイトが私達の日常生活に浸透しつつあります。

ECサイト利用者は右肩上がりで、2019年のネット通販市場は19兆円、EC化率は6.76%、スマホEC市場は4.2兆円。

最近のコロナ禍に於けるステイホームの影響もあり、今後もECサイトの需要は高まると考えられます。

ECサイト開設は、中小企業にとっても販路・事業規模の拡大に繋がる重要なツールになるといえるでしょう。

拡大し続けるEC市場

経済産業省によると、2019年のEC市場規模は前年(2018年)比7.65%増の19.4兆円。(*1)

2010年は7.9兆円だったことから、9年間で2.5倍に膨れ上がっています。

企業から一般の消費者へのBtoC分野でも18兆円規模と、Amazonや楽天など、スマートフォン経由の市場規模も年々拡大しており、今後も拡大することが予想されています。

*1:https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html

ECの伸び率は物販系・サービス系が中心

2018→2019年の分野別の伸び率をみると、物販系分野8.09%増、サービス系分野7.82%増、デジタル系分野5.11%。

物販系とサービス系が中心となっているといえます。

また、2019年で最もEC化率が高かった商品は、事務用品・文具で41.75%。2018年が40.79%だったことから、1ポイント近く上昇したことが分かります。

ちなみに、EC大手のアスクル株式会社の事務用品・文具の売上高は、2016年3月期の3,150億円から2020年5月期の4,003億円へと3割近く増えています(*2)。

商品ごとのEC化率の2位以下は次のとおりです。

2位、書籍・映像ソフト・音楽ソフト(34.18%)
3位、生活家電・AV機器・PC・PC周辺機器(32.75%)
4位、生活雑貨・家具・インテリア(23.32%)
5位、衣類・服装雑貨(13.87%)
6位、化粧品・医薬品(6.00%)
7位、食品・飲料・種類(2.89%)
8位、自動車・自動二輪車・パーツ(2.88%)

ネットの取り扱いが難しそうな自動車・自動二輪車・パーツも2018年の2.76%から2019年の2.88%へと、わずかではありますが増えており、さまざまな分野でECの売上が増加していることが分かります。

*2:https://www.askul.co.jp/kaisya/ir/graph/performance.html#t01

EC導入は事業拡大の要素の1つ

ECでは、商品の販売以外にも、旅行、飲食、チケット、金融、理美容、医療、保険、住居関連、教育、電子書籍、音楽、動画、ゲームなど、さまざまな商品・サービスが取り扱われています。

つまり、ECで取り扱えない商品・サービスのほうが珍しく、「ECに向かない中小企業は少ない」ということができるでしょう。

また、土地や建物、人員を必要とされる実際の店舗と異なり、ECでは、改めて土地や建物等を準備する必要はありません。

ライバル企業にECで先を越されると、顧客獲得のために、より多くの労力が必要とされるようになります。

少しでも早くEC化へ取り組むことが、事業拡大のための要素の1つとなるでしょう。

EC導入のメリットとデメリット

EC導入のメリットとデメリットについて考えてみましょう。

まず、EC導入のメリットとして

  • 販売ルートが増える
  • 24時間、365日休みなく稼働できる
  • アクセス解析をすることで、顧客情報をマーケティングに活用できる

ということなどが挙げられます。

一方、デメリットとして

  • 価格競争に陥りやすい
  • サイトのメンテナンスが必要

ということなどが挙げられます。

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

メリット1:販売ルートが増える

ECを導入するということは、販売ルートを増やすということ。

インターネットの通信網は、全世界に張り巡らされているため、ECサイトを導入すれば、実店舗に足を運べない方にも自社の商品・サービスを知ってもらい、購入してもらうことが可能となります。

メリット2:24時間、365日休みなく稼働できる

実店舗での販売は、限られた営業時間内に限られます。

しかし、ECサイトは24時間、365日休みなく稼働します。

その結果、営業時間に店舗に足を運べない方にも自社の商品・サービスを購入してもらうことが可能となるのです。

メリット3:アクセス解析をすることで、顧客情報をマーケティングに活用できる

ECサイトのメリットの1つとして、「アクセス解析することで、顧客情報をマーケティングに活用できる」ということが挙げられます。

アクセス解析をすると、顧客の購買履歴やサイト内の行動などを知ることができます。

その情報を活用することにより、顧客1人ひとりの好みに応じたおすすめ商品の紹介やメールマガジンの配信などが可能となります。

One to oneマーケティングが可能となることによって、顧客満足度も高まるでしょう。

デメリット1:価格競争に陥りやすい

ECサイトのデメリットの1つとして、「価格競争に陥りやすい」ということが挙げられます。

インターネットの普及により、消費者は商品・サービスの最安値を簡単に知ることができるようになりました。

その結果、価格競争に陥りやすくなったのです。

ECサイトで商品・サービスの売り上げを増やすためには、商品・サービスに付加価値を付けるなどの工夫が必要といえるでしょう。

デメリット2:サイトのメンテナンスが必要

EC業務は、サイトを開設して、顧客がついて、売上が伸びて終わりではなく、ECサイトへのアクセスや利用状況を分析して、絶えず改善していく必要があります。

集客するためのキャンペーンや広告、サイトを消費者に見てもらうためのSEO対策など、さまざまなメンテナンスが必要であるということを覚えておくと良いでしょう。

ECサイト構築のポイント

ECサイト構築のポイントとして

  • 目的を明確にする
  • 予算を決め最適なプラットフォームを選ぶ
  • 専門業者に相談する
  • 運用のスケジュールを決める

ということなどが挙げられます。

まず重要なのが、「何のために」ECサイトを作るのか、ということ。目的をはっきりと定めずにECサイトを作ると、ユーザーの理解を得られにくくなるため、注意が必要です。

また、ECサイトの構築には、費用がかかります。

ECサイトの普及に伴い、無料のツールでもECサイトを開設することができますが、デザイン性や操作性、メンテナンス性や拡張性等、他社との差別化を図るためには有料のツールの利用がおすすめです。

サイト作成にかけられる予算を決めて、適切なプラットフォームを選ぶようにしましょう。

自社が作りたいECサイトを作るにはどうしたらいいのかが分からない、という場合には、専門業者に相談することがおすすめです。

自社内で作成するよりも費用はかかりますが、専門業者に任せることで、充実したECサイトの開設・運営が可能となるでしょう。

ECサイトの作成には、3か月から6か月ほどかかります。

ECサイトのサービス開始日から逆算して、スケジュールを組むようにしましょう。

まとめ

販売ルートの拡大や、24時間365日休みなしで稼働することを可能とするECサイト。

目的を明確にして、売り上げにつながるECサイトを構築してみてください。


<参考>

電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました

業績・財務